2022 Fiscal Year Annual Research Report
Development of novel strategy for treatment of cancer-evoked pain based on circadian clock machinery
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22J11082
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
安河内 冴 九州大学, 薬学府, 特別研究員(DC2)
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Project Period (FY) |
2022-04-22 – 2024-03-31
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Keywords | がん性疼痛 / 時計遺伝子 / 時間薬理 |
Outline of Annual Research Achievements |
がん性疼痛の概日変動メカニズムを解明するにあたり、本研究ではがん性疼痛の概日性増悪因子であるcancer-evoked pain factor(CEPF; 仮称)に着目して、申請書の段階で①担がんマウスの脊髄内におけるCEPF発現細胞の同定②CEPFによるがん性疼痛の概日リズム制御機構の解析③担がんマウスにおけるCEPFの発現リズム制御機構の解析、という3つの研究を計画していた。①について担がんマウス脊髄中ではCEPFは主にミクログリアで発現し、腫瘍の移植により発現量が増加することが明らかになった。そのため、②の研究計画を進めようとしたが、本計画内で実施予定だったin vivoでのアデノ随伴ウイルス(AAV)ベクターの感染について、ミクログリアに安定してAAVベクターを感染させる手法が確立されていなかったことから、AAVベクターを感染させる計画については中断し、CEPF発現リズム制御メカニズムについて検討を行った。その結果、CEPFは時計遺伝子であるRORαおよびRev-erbαによって発現リズムが制御されていることが明らかになった。 さらなる検討として、CEPFの発現量増加メカニズムについても解析を行った。Rev-erbαはミクログリアによるミエリンの貪食を抑制することが知られている。そこで、ミクログリアのミエリン貪食について検討を行った。その結果、ミクログリアによる貪食は担がんマウス脊髄中で亢進しており、疼痛が増悪する暗期後半により亢進していることが明らかになった。次に、ミクログリアによる貪食がCEPFの発現誘導に関与するかを、培養ミクログリアを用いて検討したところ、ミエリンの貪食によってCEPFの発現が増加することが明らかになった。これらの結果より、ミクログリアによるミエリンの貪食は腫瘍の移植によって亢進し、この貪食はCEPFの発現増加に関与することが明らかになった。
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Research Progress Status |
翌年度、交付申請を辞退するため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
翌年度、交付申請を辞退するため、記入しない。
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