2022 Fiscal Year Annual Research Report
歯周病が加齢性記憶障害に与える影響とメラトニン代謝産物に着目した予防基盤の構築
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22J01508
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Komatsu University |
Research Fellow |
渡辺 数基 公立小松大学, 臨床工学科, 特別研究員(PD)
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Project Period (FY) |
2022-04-22 – 2025-03-31
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Keywords | 歯周病 / 加齢性記憶障害 / メラトニン / AMK / RNA-seq |
Outline of Annual Research Achievements |
認知症患者では松果体ホルモンであるメラトニンの分泌量が低いことが知られている。我々はメラトニンの代謝産物であるN1-acetyl-N2-formyl-5-methoxykynuramine (AFMK)、N1-acetyl-5-methoxykynuramine(AMK)の投与により老齢マウスの低下した記憶形成能が回復することを報告してきた。認知機能とメラトニン代謝産物に深い関係があると言えるが、その減少をきたす因子に関しては報告が乏しい。歯周病患者の唾液中のメラトニンが減少しているという報告があり、歯周病がメラトニン及び代謝産物の産生を阻害している可能性が推察された。本研究の目的は、モデルマウスを用いて歯周病がメラトニン及び代謝産物の産生能に与える影響を調査し、記憶試験や記憶関連タンパク質の発現解析などを行い歯周病が認知症に与える影響を解明することである。1年目である本年度はマウスの行動実験で用いる物体認識試験(Object Recognition Test, ORT)の実験系を確立した。またこれまで加齢性記憶障害が引き起こされている老齢マウスでは内因性のAMK産生に関しては不明な点が多かったため、老齢マウスの海馬におけるAMK量を調査したところ、加齢によりAMK量は減少していることが分かった。また代表的な歯周病原細菌であるPorphyromonas gingivalis (Pg)の影響を調査するために神経系細胞を用いてRNA-seq 解析を行ったところ、複数の発現変動遺伝子(DEGs, Differentially Expressed Genes)を同定することができた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
LC-MSタンパク質解析を行うLC-MSに不測の故障が発生し、予定していたメラトニンとその代謝産物の測定を行うことができなかったため、わずかに進捗が遅れている。
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Strategy for Future Research Activity |
これまでに行った解析を継続して行う。特にLC-MSを用いたタンパク質解析を行う予定である。また老齢マウスを用いた解析も行っていく。
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[Presentation] 特異的に浅海に棲むマシコヒゲム シ Oligobrachia mashikoi の生 息状況及び光環境への適応2022
Author(s)
小木曽正造,渡辺数基,三宅裕志,丸山雄介,平山順,服部淳彦,関口俊男,端野開都,木谷洋一郎,渡部雪菜,松原創,笹山雄一,鈴木信雄
Organizer
第93回日本動物学会
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