2023 Fiscal Year Research-status Report
細胞間相互作用を可視化することで心臓線維芽細胞の活性調節機構を時空間的に解明する
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22KJ2637
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Research Institution | Jichi Medical University |
Principal Investigator |
佐藤 達之 自治医科大学, 分子病態治療研究センター, 特別研究員(CPD)
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Project Period (FY) |
2023-03-08 – 2026-03-31
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Keywords | 細胞間相互作用 / 心不全 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究ではこれまで、間質に分布する線維芽細胞のみならず、免疫細胞とその周囲の細胞の細胞間相互作用が、臓器のホメオスタシス維持に果たす役割に着目して研究を進めてきた。昨年度までの成果から、全身の複数臓器で、ある免疫細胞-周囲細胞間の相互作用が存在し、臓器のホメオスタシス維持に重要な役割を果たす可能性を見出していた。 本年度は、この細胞間相互作用の機能的意義について明らかにすべく研究を進めた。まずin vivoでは、遺伝子改変マウスを用いて、loss of function モデルを構築し、これらの相互作用が実際に機能的な役割を果たすことを示唆する知見を得ている。複数の病態モデルの構築も進めており、これらの細胞間相互作用の病態における意義の解明に向けて一歩ずつ研究を進めることが出ている。また細胞間相互作用とその機能的意義をin vitroで解析する系の樹立も進めている。このin vitroの系では、限定された細胞集団を共培養することで、実際にそれらの細胞が直接的に相互作用し、機能を果たしていることを明らかにしていきたいと考えている。 来年度は今年度得られた知見を拡張し、これらの機能的意義と病態との関連や、治療ターゲットとしての有用性について、さらなる研究を進めていく予定である。またさらに発展的に、各臓器で起きているこうした細胞間相互作用そのものが、臓器間でどのようなネットワークを形成しているのかにも着目して、研究を進めていきたい。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
昨年度から予想していた方向性で順調に進展させることができている。
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Strategy for Future Research Activity |
本年度までで得られた知見をもとに、病態における意義も見据えて、研究を進める。
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Causes of Carryover |
一部試薬の製造遅延などの影響で、次年度使用額が生じた。為替の影響による試薬価格の上昇なども考慮しながら、次年度計画的に使用していく。
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