2023 Fiscal Year Research-status Report
シナプス外に存在する GABA 受容体における生物学的意義の解明
Project/Area Number |
22KJ2644
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Research Institution | Aoyama Gakuin University |
Principal Investigator |
貞光 謙一郎 青山学院大学, 理工学研究科, 特別研究員(DC1)
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Project Period (FY) |
2023-03-08 – 2025-03-31
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Keywords | GABA / glycine / GABA(A)受容体 / glycine受容体 / 抑制性シナプス伝達 / ゼブラフィッシュ |
Outline of Annual Research Achievements |
GABAR subunitとGlyR subunitから成るhybrid受容体が存在し、GABAとglycineそれぞれに応答するかを明らかにするために研究を進めた。昨年度、GABARb3とGABARg2の組み合わせがhetero五量体を形成し、GABA暴露により開口することを新たに明らかにした。そのため、GABARb3とGABARg2 とGlyRa1を含むcRNAのインジェクションでは、五量体を形成しうるsubunitの組み合わせが複数存在するため、実際に卵母細胞膜表面上にどの組み合わせが形成しているか分からない。hybrid受容体の形成を確認するためには、既知の組み合わせによる五量体の発現を抑止する必要がある。そこで、GABARb3とGABARg2のhetero五量体発現抑止及び、GlyRa1のhomo五量体発現抑止のため、GABARb3とGlyRa1、GABARb3と GABARg2 のsubunitを連結させたconcatemerをクローニングした。Concatemerを使う過去の研究では、リンカーの長さを合成時に複数条件検討しており、本研究でもリンカーの長さを13, 18, 24, 27 にデザインした。そのうち、GABARb3-(18)-GABARg2 と GlyRa1、GABARg2-(18)-GABARa3 と GlyRa1 の組み合わせで共発現させ、それぞれに GABA を曝露させた結果、 GABARb3-(18)-GABARg2 と GlyRa1 の共発現と GABARg2-(18)-GABARb3 と GlyRa1 の共発現の両方で電流値を測定できた。GABARb3-(18)-GABARg2 と GABARg2-(18)-GABARb3 を単独で発現させた際にも GlyRa1 homo でもGABA暴露による電流値は測定されなかったため、GABARb3-(18)-GABARg2 と GABARg2-(18)-GABARb3 は GlyRa1 との共発現で五量体を形成し、GABAで機能することが示唆された。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
もともと予定していた研究を遂行する中で、実験結果が得られている。
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Strategy for Future Research Activity |
次年度も引き続き、研究計画通りに研究を遂行する。
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Causes of Carryover |
物品の再利用などコスト削減をおこなったことで、想定よりも使用金額を抑えた。
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