2023 Fiscal Year Research-status Report
A Comparative Study of Radio Documentaries in East Asia during the U.S. Military Occupation: Focusing on Sound and Programming Instruction
Project/Area Number |
22KJ2904
|
Allocation Type | Multi-year Fund |
Research Institution | Waseda University |
Principal Investigator |
松本 章伸 早稲田大学, 教育・総合科学学術院, 特別研究員(CPD)
|
Project Period (FY) |
2023-03-08 – 2027-03-31
|
Keywords | 米軍占領期 / メディア政策 / メディア史 / 番組研究 / ラジオ / ドキュメンタリー |
Outline of Annual Research Achievements |
本該当年度において、以下2点について注力した。 (1)2023年4月から7月末:日本本土と沖縄の調査に集中した。具体的には、国立国会図書館、沖縄県立図書館、沖縄公文書館などにおける米軍占領関係資料の調査である。また、米軍占領下の放送政策を放送従事者として経験した調査協力者への聞き取りを行った。またこれまで収集した資料の整理と分析を通じて、米軍占領下における日本本土と沖縄の放送政策の類似性や差異性が浮き彫りになってきた。これまでの研究実施内容と成果を振り返り、今後の計画の見直しを行うことを通じて、補助事業期間中の研究スケジュールや方法について再検討した。 (2)2023年8月から2024年3月:国際競争力強化研究員(CPD)の主要渡航期間として、米国ハーバード大学ライシャワー日本研究所に客員研究員として滞在し(報告時点継続中)、以下の3点について成果を得ることができた。①ライシャワー日本研究所および他の研究機関が開催する研究会に積極的に参加し、研究者との交流を通じて、報告者が取り組んでいる研究分野を越えた学際的な知見に触れ、自らの研究を捉え直す機会を設けることができた。②東アジア研究やメディアスタディーズ研究、米軍占領期に取り組む研究者との定期的な研究状況の報告を通じて、本研究課題を深化させるためのヒントを得た。③本研究分野に関する米国で資料調査に専念した。具体的には、滞在先の大学および、米国国立公文書館における占領関係資料の調査である。新たに収集した資料は、これまで行ってきた資料調査のうえに積み重ねることができた。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
日本学術振興会国際競争力強化研究員(CPD)として、2023年8月より開始した主要渡航先(米国ハーバード大学ライシャワー日本研究所)における経験は、本研究課題を大きく後押ししてくれている。日本研究のみならず、東アジア研究に取り組む研究者が集う場所に身を置き、日常的に知的興味関心に触れる機会を得たことは、報告者の世界観と視点を大きく開いてくれた。
|
Strategy for Future Research Activity |
米国において継続的に①本研究課題を遂行するための資料調査と聞き取り調査を継続し、②現在構築中の研究者とのネットワークを通じて得た知見をもとに、研究課題を遂行することを目指している。そのためにも、まずは2023年度に取り組んだ研究成果を国際学会で発表し、執筆の準備を積み重ねていく計画である。
|
Causes of Carryover |
特別研究員奨励費(雇用CPD分)学術条件整備の次年度使用分
|