2023 Fiscal Year Research-status Report
薬物動態解析を基盤としたAMP標的療法による敗血症の次世代個別化医療の実現
Project/Area Number |
22KK0264
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Research Institution | Juntendo University |
Principal Investigator |
近藤 豊 順天堂大学, 大学院医学研究科, 先任准教授 (90642091)
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Project Period (FY) |
2023 – 2025
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Keywords | 敗血症 |
Outline of Annual Research Achievements |
薬物動態解析を基盤としたAMP標的療法による敗血症の次世代個別化医療にむけて、2023年度では以下の研究をおこなった。まずAMPを投与した実験動物であるC57BL/6マウスにおいてその薬物動態を調べた。AMP投与して5,30,60,120,180分後の血漿中AMP濃度をAMP-Glo Assayを用いて測定したところ、投与後5分で有意な上昇を認め、30分でそのピークを確認した。さらに筋組織・脳組織のAMP濃度を計測し、AMPの組織移行性を検討した。またマウス腓腹筋を用いて筋組織のRNAシークエンスをおこなった。RNAの変化を網羅的に解析するためにヒートマップを作成した。次にAMPの脳への移行の検討をおこない、培養血管内皮細胞を使用した血液脳関門(Blood-brain barrier: BBB)in vitro 再構成系モデルを用いてAMPの脳への移行率を調べた。するとAMPはBBBを通過しって脳へ移行することを明らかにした。これらのAMP薬物動態の変化の個体差・人種差を検討するために、米国の敗血症コホートデータを用いて、敗血症の予後の国際間比較・敗血症の血漿の遺伝子変化・治療法の国際間比較を検討した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
計画どおりに研究が進み、米国での研究も概ね順調に実施した。
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Strategy for Future Research Activity |
基礎実験でCD39,73の役割を明らかにするとともに、敗血症における個体差や人種差を明らかにして敗血症の次世代治療を追求する。最終成果は英文にて論文執筆し、成果を公表予定する。
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