2011 Fiscal Year Annual Research Report
屍体足・人工筋骨格ハイブリッドロボットによる二足歩行の適応機能解明
Project/Area Number |
23220004
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (S)
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
細田 耕 大阪大学, 情報科学研究科, 教授 (10252610)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
荻原 直道 慶應義塾大学, 理工学部, 准教授 (70324605)
名倉 武雄 慶應義塾大学, 医学部, 講師 (90306746)
清水 正宏 大阪大学, 情報科学研究科, 准教授 (50447140)
池本 周平 大阪大学, 情報科学研究科, 助教 (00588353)
成岡 健一 大阪大学, 情報科学研究科, 研究員 (30588356)
菅本 一臣 大阪大学, 医学(系)研究科(研究院), 教授 (40294061)
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Keywords | ヒトに足歩行 / 足部機構 / レントゲン / 歩行解析 / 二足歩行ロボット |
Research Abstract |
平成23年度には,屍体足部を駆動するための筋骨格構造を持つ下肢ロボットの試作,観察のためのレントゲン施設の整備,足部データに基づく動的シミュレータの作成を行った. ○ 筋骨格構造を持つ下肢ロボットの試作:屍体足を駆動するための,空気圧人工筋によって駆動される二足下肢ロボットを試作した.下肢ロボットは,下記のレントゲンシステム内で歩行可能であり,かつヒト歩行の動的な振る舞いをある程度再現するように設計されている.またヒト足部のCTデータから,足部の骨の詳細なデータを作成し,これを基にシリコン製人工皮膚を持つ人工足部を試作,下肢ロボットに取り付け,歩行時の様子を観察した.その結果,構造として骨だけを再現しても足部の振る舞いがヒトのそれに似ないことを確認し,内部の腱と筋を付加する重要性を認めた. ○ 観察のためのレントゲン施設の整備:本研究で使用するための,ステレオレントゲンシステムの性能を詳細に検討し,島津製作所に依頼して,二枚のフラットパネルを有する特注の3次元計測用ステレオシステムを構築し,慶應義塾大学医学部に導入した. ○ 足部の動的シミュレータの作成:ヒトの足部CTデータより,足部の骨構造のモデル化を行った.これらの骨構造の詳細な動きを模擬するためのダイナミックシミュレータについて検討し,コンピュータシステムおよびソフトウエアを導入,運用を開始した.またヒトの筋電位をオンラインで測定するための測定システムを構築した.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
レントゲンシステムについては,これまでに日本国内で試作されたことがほとんどないシステムであるため,設計仕様などについて時間がかかることが想定されていたが,初年度内にシステムを一通り納入することができた. また並行して行われている筋骨格ロボットの開発は順調に進んでいるが,実際に納入されたレントゲンシステムのサイズが当初の予定よりも小さくなってしまったため,ある程度の設計変更が必要になった. ヒトデータを基にした詳細な動的シミュレーションも,その基盤を整備することができており,次年度以降の成果が期待できる.
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Strategy for Future Research Activity |
本年度で,ステレオレントゲンシステムの整備が終わったので,これを用いて屍体足による歩行実験をするために,ロボットや環境(倫理関連を含む)を整備し,試料が手に入り次第実験を行う予定である. また,シミュレーションについては,より詳細なモデルを構築する必要があることがわかっているため,詳細化のための生体データの取得を行う予定である.
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Research Products
(8 results)