2012 Fiscal Year Annual Research Report
屍体足・人工筋骨格ハイブリッドロボットによる二足歩行の適応機能解明
Project/Area Number |
23220004
|
Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
細田 耕 大阪大学, 情報科学研究科, 教授 (10252610)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
菅本 一臣 大阪大学, 医学(系)研究科(研究院), 教授 (40294061)
清水 正宏 大阪大学, 情報科学研究科, 准教授 (50447140)
池本 周平 大阪大学, 情報科学研究科, 助教 (00588353)
成岡 健一 大阪大学, 情報科学研究科, 研究員 (30588356)
荻原 直道 慶應義塾大学, 理工学部, 准教授 (70324605)
名倉 武雄 慶應義塾大学, 医学部, 講師 (90306746)
今西 宣晶 慶應義塾大学, 医学部, 准教授 (00184820)
|
Project Period (FY) |
2011-05-31 – 2016-03-31
|
Keywords | ヒト二足歩行 / 足部機構 / レントゲン / 歩行解析 / 二足歩行ロボット |
Research Abstract |
平成24年度には,前年度に導入したレントゲン施設の運用開始,屍体足部を駆動するための筋骨格構造を持つ下肢ロボットの製作,人工足部を持ったロボットの実験,生体のCTデータを基にした足部の動的モデルの構築と有限要素法を用いた動的シミュレータの作成などを行った. ○ レントゲン施設の運用開始:前年度に,これまで日本で見ることができなかった3Dステレオレントゲンシステムを構築した.本年はこのシステム内に,筋骨格ロボットを入れ,歩行を実現するためのシステムの調整を行った.また屍体足部をロボットに装着せず,単体としてレントゲンシステムに挿入し,2枚のレントゲン画像から骨の3次元的な位置,姿勢を再構築するシステムの開発を行った. ○ 筋骨格構造を持つ下肢ロボットの試作:レントゲンシステム内で屍体足を駆動するための,空気圧人工筋によって駆動される二足下肢ロボットを試作した.一方で,ヒトの足部の骨の動きをシミュレートする現実モデルとして,前年度より引き続き,ヒトのCTデータを基にした人工足部を開発し,これを二足下肢ロボットに取り付けることにより,足部の骨がどのように動くかを観察した. ○ 有限要素法を用いた動的シミュレータの開発:ヒトのCTデータを基に,ヒトの足部の詳細な骨構造をモデル化した.これに,皮膚と腱のダイナミクスを付加した,ヒト足部の有限要素モデルを構築し,ヒトの歩行データを基にした床への押し付けをシミュレートして,その反力と,変形について,実際のヒトの歩行中のデータとの比較を行った.
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
屍体足を観測するためのレントゲンの装置の整備と,キャリブレーションプログラム,屍体足を駆動するための筋骨格歩行ロボットに関しては,ほぼ当初のタイムスケジュール通りに進んでいる.屍体足内の腱に外部から力を加える方法についても,予備実験を進めており,屍体足を使った足部骨機構の観察については,おおむね順調に進展していると考えられる. 足部の精密なデータを用いた動的シミュレーションについても,そのモデル化は順調に進んでおり,実際のヒトの歩行中のデータとの比較をできる段階まで進んでいる.これもほぼ当初のスケジュール通りである.
|
Strategy for Future Research Activity |
本年度より,屍体足を用いた実験を開始する予定にしている.屍体足は,常に利用可能ではないため,使用可能なタイミングを計っての実験になるが,実験装置のある慶應義塾大学と,大阪大学の間で緊密な連絡を取り,効率的な実験を行う予定である. また,動的シミュレータは,さまざまな条件を与えた場合のシミュレーションが可能な段階まで来ており,生体を観測した場合のデータと突き合わせることによって,モデルとしてどのような要素が必要であるのか,その知見から,ロボット設計についてのなんらかの示唆が与えられるかどうかなどを検討する予定である.
|
Research Products
(20 results)