2011 Fiscal Year Annual Research Report
放射線および化学物質の直接人体影響とそのメカニズム
Project/Area Number |
23241023
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (A)
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Research Institution | 独立行政法人医薬基盤研究所 |
Principal Investigator |
野村 大成 独立行政法人医薬基盤研究所, 難病・疾患資源研究部, プロジェクトリーダー (90089871)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
梁 治子 独立行政法人医薬基盤研究所, 難病・疾患資源研究部, サブプロジェクトリーダー (90301267)
藤堂 剛 大阪大学, 医学(系)研究科(研究院), 教授 (90163948)
村上 昌雄 神戸大学, 医学(系)研究科(研究院), 教授 (50210018)
藤川 和男 近畿大学, 理工学部, 教授 (90247958)
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Keywords | 放射線、X線、粒子線 / 化学物質 / ヒト臓器・組織 / Super-SCID / 環境有害物質 / 人体影響 / メカニズム / 感受性 |
Research Abstract |
放射線、環境有害物質(ダイオキシン、ウレタン)によるヒト肺組織、ヒト甲状腺組織への直接影響(形態機能変化、遺伝子発現異常、突然変異)をヒト正常組織等長期維持システム(Super-SCIDマウス)を用い、検出し、ヒト組織における損傷応答のメカニズムを解明する。1)ヒト正常組織の長期維持;C57BL/6J-scid、LPS無反応のC3H/HeJ-scid、NK活性も低下したC3H/HeJ-bgJ;scidマウス等を用い、ヒト甲状腺組織、肺組織の長期継代維持を計り、移植ヒト組織への放射線および化学物質の影響を調べた。2)遺伝子変異、遺伝子発現の変化:形態学的観察に加え、機能変化を生化学的あるいはマイクロアレイを用い遺伝子発現レベルで解析したところ、ヒト甲状腺組織において、ガンマ線、中性子線照射による遺伝子発現の変化がダイオキシン投与(経口:0,10,50ng/g体重)されたヒト甲状腺組織でも検出されていることを確認した。中性子線、ガンマ線照射によりヒト甲状腺において特異的な反応を示した14の遺伝子(損傷、ストレス対応8、アポトーシス関連4、復製関連2、他1)について解析を進めている。3)臨床的に4500名を超える患者に粒子線治療を行ってきた前立腺癌、肝癌、頭頸部腫瘍、肺癌、膵癌、骨軟部腫瘍等のうち、陽子線と炭素線の両者で治療を行った頭頸部癌悪性黒色腫、腺様嚢胞癌、扁平上皮癌、肺癌、肝癌のいずれの腫瘍においても、全生存率、局所制御率に線種間の差異を認めなかった。SCIDマウスに維持したヒト腫瘍組織、正常組織を用い解析する必要がある。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
最適のSCIDマウスの生産、ヒト甲状腺、肺組織継代維持マウスの作成、これを用いた放射線、化学物質(ダイオキシン)の作用解析は当初計画どおり進展している。24年度当初より運用予定していたヒト組織への粒子線照射実験が少し遅れる可能性がある。
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Strategy for Future Research Activity |
粒子線開発照射(生物実験)ポート設営に遅れが発生している。24年度より計画どおり、陽子線、炭素線照射は放射線医学総合研究所にて利用できるように手配した。
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Research Products
(20 results)