2011 Fiscal Year Annual Research Report
トランスポゾンを用いた方法論に基づく脊椎動物フェノーム解析の基盤形成
Project/Area Number |
23241063
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (A)
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Research Institution | National Institute of Genetics |
Principal Investigator |
川上 浩一 国立遺伝学研究所, 個体遺伝研究系, 教授 (70195048)
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Keywords | ゲノム / ゼブラフィッシュ / トランスポゾン / 遺伝子トラップ / Gal4-UAS / 器官形成 / 神経機能 / イメージング |
Research Abstract |
(1)Ga14を細胞・組織・器官特異的に発現するトランスジェニックフィッシュの作製 モデル脊椎動物ゼブラフィッシュにおいて、Gal4を組み込んだ遺伝子トラップコンストラクトを用いたスクリーニングを行い、細胞・組織・器官特異的にGal4を発現するトランスジェニックフィッシュを新たに100系統作製することに成功した。その内、mnr2b遺伝子のトラップ系統は、Gal4を運動神経系で特異的に発現していた。その発現パターンの詳細な解析を行い、論文発表した。またprdm14遺伝子のトラップ系統では、脊椎のCaP運動神経にGal4を発現していた。それを用いた運動神経活動のイメージングを行い、論文発表した。 (2)連携研究者とのトランスジェニックフィッシュの表現型解析 我々が作製したトランスジェニックフィッシュを基に、運動システム(遺伝研・平田)、新生ニューロンの移動(名古屋市大・澤本)、側線神経細胞運命決定(名古屋大・伊藤)等の共同研究を行ない、論文発表した。 (3)ゼブラフィッシュにおいてTol2トランスポゾンを用いた高効率のBAC tranegenesis法の開発に成功した。これについて関連論文の発表を行なった。 (4)ゼブラフィッシュ成魚の脳におけるGal4発現パターンの解析を行なった。成魚脳の様々な領域にGal4を特異的に発現する系統を約70系統樹立することができた。 (5)新規UASエフェクター系統の開発。 調節的に発現することができるCre、ボツリヌス神経毒素遺伝子、Wntシグナルを阻害するdkk遺伝子等を組み込んだUASエフェクター系統の作製に成功した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
1: Research has progressed more than it was originally planned.
Reason
申請時目標とした新規トランスジェニックフィッシュの作製数50系統を大幅に越えて新規系統の開発に成功した。またそれらに基づいて、我々自身の研究室および共同研究者の研究室から平成23年度中に関連論文計12報を発表することができたから。
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Strategy for Future Research Activity |
研究は当初の計画以上に進展しており、今後のさらなる発展を目指す。
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Research Products
(57 results)