2014 Fiscal Year Annual Research Report
ポスト・グローバル時代から見たソ連崩壊の文化史的意味に関する超域横断的研究
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23242018
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Research Institution | Nagoya University of Foreign Studies |
Principal Investigator |
亀山 郁夫 名古屋外国語大学, 現代国際学部, 教授 (00122359)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
古賀 義顕 東海大学, 外国語教育センター, 准教授 (10397010)
高橋 清治 東京外国語大学, 大学院総合国際学研究院, 名誉教授 (30126106)
貝澤 哉 早稲田大学, 文学学術院, 教授 (30247267)
沼野 充義 東京大学, 大学院人文社会系研究科(文学部), 教授 (40180690)
鈴木 義一 東京外国語大学, 大学院総合国際学研究院, 教授 (40262125)
岩本 和久 稚内北星学園大学, 情報メディア学部, 教授 (40289715)
鴻野 わか菜 千葉大学, 文学部, 准教授 (50359593)
沼野 恭子 東京外国語大学, 大学院総合国際学研究院, 教授 (60536142)
塩川 伸明 東京大学, その他部局等, 名誉教授 (70126077)
岡田 和行 東京外国語大学, 大学院総合国際学研究院, 教授 (70143617)
前田 和泉 東京外国語大学, 大学院総合国際学研究院, 准教授 (70556216)
渡辺 雅司 東京外国語大学, その他部局等, 名誉教授 (90133214)
望月 哲男 北海道大学, スラブ研究センター, 特任教授 (90166330)
古川 哲 聖心女子大学, 文学部, 非常勤講師 (60714459)
梅津 紀雄 工学院大学, 基礎・教養教育部門, 講師 (20323462)
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Project Period (FY) |
2011-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | ロシア文学 / ロシア文化 / 表象文化 / ソ連 / 全体主義 / 冷戦 / ペレストロイカ / 比較文学 |
Outline of Annual Research Achievements |
研究期間最終年にあたる2014年度は、言語文化、表象文化、政治文化、歴史文化の4つの部門において、研究分担者、連携研究者が個別の研究成果を、一般書、学術書、定期刊行物、学会発表などの形で公表した。本課題に関連する全体的成果として、2014年9月20日(土)に催された成果発表会(名古屋ガーデンパレスホテル)、および2015年2月14日(土)に催されたグローバル・ワークショップ「ソ連崩壊と歴史ファンタジー文学の可能性」(東京・学士会館)の2つの集会が挙げられる。前者の総合討論「『ソヴィエト文明の基礎』を読み解く」では、A・シニャフスキーの著作を礎に、ソ連の文化史の帰趨をめぐる総括的な質疑応答を行い、同「ソ連崩壊とウクライナ問題」では、折からのウクライナ紛争を背景に、ロシア、ウクライナの双方の論理を対抗させ、その問題点を明らかにした。後者のワークショップでは、ストックホルム大学A・リュングレン教授と現代ロシア文学の若い研究者3人を招き、最終総括的な報告と討論を行った。リュングレン教授は、V・ペレーヴィンの問題作を通してポストモダン文学全体に通じるいくつかの本質的視点を提示し、個別の報告では、V・ソローキン、ペレーヴィン、シニャフスキーを中心に、現代作家たちの歴史意識の変容、ユートピア的かつ終末論的なヴィジョンの意味などが明らかにされた。最後に、研究代表者の亀山から、2014年12月に行ったゴルバチョフ元ソ連大統領との単独会見についての報告があり、ペレストロイカ時代から現代に至るまでに歩んだ同氏の政治観の変貌を明らかにした。亀山は、今もって未解決のウクライナ問題は、まさにソ連崩壊がもたらした最大の歴史的ジレンマであり、ゴルバチョフがベルリンの壁崩壊25周年式典で訴えた、「ソ連崩壊の時点に立ち戻っての新秩序の構築」の内容は、まさに本研究テーマの現代性を裏付けるものと結論づけた。
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Research Progress Status |
26年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
26年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(79 results)