2013 Fiscal Year Annual Research Report
中間組織の形成過程と経済的機能;アジアとアフリカに関する歴史的・理論的研究
Project/Area Number |
23243033
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Research Institution | Nihon University |
Principal Investigator |
寺西 重郎 日本大学, 商学部, その他 (70017664)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
福田 慎一 東京大学, 経済学研究科(研究院), 教授 (00221531)
井上 葉子 日本大学, 商学部, 准教授 (00339673)
曽根 康雄 日本大学, 経済学部, 教授 (00459851)
飯野 文 日本大学, 商学部, 准教授 (00521288)
高橋 基樹 神戸大学, その他の研究科, 教授 (30273808)
正木 響 金沢大学, 経済学経営学系, 教授 (30315527)
村瀬 英彰 学習院大学, 経済学部, 教授 (40239520)
三重野 文晴 京都大学, 東南アジア研究所, 准教授 (40272786)
外谷 英樹 名古屋市立大学, 経済学研究科(研究院), 教授 (40285226)
松原 聖 日本大学, 商学部, 准教授 (40336699)
浅見 靖仁 一橋大学, 社会(科)学研究科, 教授 (60251500)
浅田 義久 日本大学, 経済学部, 教授 (70299874)
安藤 至大 日本大学, 総合科学研究科, 准教授 (80377126)
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Project Period (FY) |
2011-11-18 – 2014-03-31
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Keywords | 団体の形成理論 / 組織と信頼の醸成 / 組織における加入と脱退 / 宗教団体 / 取引における中間機関の機能 / 中間組織と政治的安定 |
Research Abstract |
効率的でしかも公共性への配慮のある市場システムを各国の文化的・歴史的論脈を踏まえながらどのように作り上げていくか。個人の倫理性に依拠する考え(アダム・スミス)や強力な国家の力を用いる考え(ハイエク)があるが、この研究ではジョン・ロックやトクヴィルに従って個人の最適化行動と政府の公共性をつなぐものとして結社的な中間組織の役割を中心とする方法を取り上げた。具体的には中間組織の形成過程と経済的機能を理論的・実証的に分析することにより、市場の機能向上を図ることを目的として進められた。 理論的には、第一に市場や国家と中間組織が補完的か代替的かを問い、中間組織内での信頼の形成の重要性が確認された。この視点は自然災害における人々の対応が組織内の信頼性の程度に依存するか否かという点の検討により具体的な問題に応用された。第二に中間組織の形成理論において組織への加入と脱退の自由度を内生化することが検討され、組織形成の理論化とその効率性への含意が検討された。第三に組織の形成理論は、さらにアジアの実態に即して、効率上の含意が国ごとの成長率に影響するメカニズムの考察にも向けられた。総じて理論分析では、中間組織の理論的解明に関してかなりの手掛かりが得られたと考えられる。 実証分析においては第一に金融や貿易における中間組織として性質が問われ、ラオスの信用組合やスペインの貯蓄銀行の機能や商社の役割が具体例として検討された。第二に土地取引における中間組織の役割が、日本と香港の不動産市場を題材にして検討された。第三にアフリカにおける宗教団体や民族団体の政治的安定性に関する意味合いが中間組織の概念に依拠して進められた。実証分析は極めて多分野におよび、必ずしも統一的な成果が得られたわけではない。今後は同一の種類の中間組織に関して国際比較するという組織的研究を行うことが必要であると思われる。
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Current Status of Research Progress |
Reason
25年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
25年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(27 results)