2012 Fiscal Year Annual Research Report
ウルトラ・ビスタによる初代銀河と宇宙再電離の観測的研究
Project/Area Number |
23244031
|
Research Institution | Ehime University |
Principal Investigator |
谷口 義明 愛媛大学, 宇宙進化研究センター, 教授 (40192637)
|
Project Period (FY) |
2011-04-01 – 2016-03-31
|
Keywords | 銀河形成 / 銀河進化 / 宇宙再電離 |
Research Abstract |
ULTRA-VISTAプロジェクトはVISTA望遠鏡(VISTA=Visible and Infrared Survey Telescope for Astronomy)は口径4mのサーベイ専用の望遠鏡であり、European Southern ObservatoryのVLT(=Very Large Telescope)のサイトに隣接して建設された(所在地=チリ共和国)。この望遠鏡には1°×1.5°の広視野を誇る近赤外線カメラが搭載されている。我々はハッブル宇宙望遠鏡のトレジャリー・プログラムで観測されたCOSMOS(=Cosmic Evolution Survey:宇宙進化サーベイ)の天域を、2009年から以下の帯域で撮像サーベイ観測を行ってきている:Y、J、H、及びKsの4つの広帯域フィルターとNB1185の狭帯域フィルターによる撮像。 このプロジェクトでは高赤方偏移宇宙(赤方偏移 z ~ 7-10)の銀河探査を行い、銀河形成の初期段階の系統的な研究を行っている。平成23年度にはULTRA-VISTAプロジェクトの初期データを国際的に公開することができた。平成24年度はこの初期データに基づき、赤方偏移z=7の銀河の発見に早くも成功し、研究成果を論文として報告した。その後も第2期のデータ公開に向けて、観測及びデータ解析を続けてきた。したがって、プロジェクトは順調に進展してきている。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
1: Research has progressed more than it was originally planned.
Reason
ウルトラビスタ・プロジェクトでは高赤方偏移宇宙(赤方偏移 z ~ 7-10)の銀河探査を行い、銀河形成の初期段階の系統的な研究を行っている。平成23年度にはULTRA-VISTAプロジェクトの初期データを国際的に公開することができた。平成24年度はこの初期データに基づき、赤方偏移z=7の銀河の発見に早くも成功し、研究成果を論文として報告した。その後も第2期のデータ公開に向けて、観測及びデータ解析を続けてきた。したがって、プロジェクトは順調に進展してきている。 また、平成24年1月より、第一期公開データのベータ版(星像サイズを揃えた画像データ)を用いて、赤方偏移z=7-10の銀河の探査を開始した。これにより、新たな高赤方偏移銀河の発見、およびそれらの観測的性質を詳細に調べることが可能になる。この研究を平成24年度内にスタートさせることができたことは予定以上のペースで研究が進展している。
|
Strategy for Future Research Activity |
【現在までの達成度】の項目で述べたように、平成24年1月より、第一期公開データのベータ版(星像サイズを揃えた画像データ)を用いて、赤方偏移z=7-10の銀河の探査を開始した。これにより、新たな高赤方偏移銀河の発見、およびそれらの観測的性質を詳細に調べることが可能になる。 また、平成25年5月20日ー24日に、京都大学でハッブル宇宙望遠鏡のトレジャリープログラムであるCOSMOSプロジェクトのチーム会議を行う。この会議にはウルトラビスタの主要メンバーも参加することになっており、研究打ち合わせを行う予定である。そこでは、現在までの進捗状況と、今後のプロジェクトの進め方を議論することになっている。
|
Research Products
(20 results)