2014 Fiscal Year Annual Research Report
建設プロジェクトの発注・契約方式と品質確保のしくみに関する国際比較研究
Project/Area Number |
23246105
|
Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
古阪 秀三 京都大学, 工学(系)研究科(研究院), 准教授 (60109030)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
國島 正彦 高知工科大学, 工学部, 教授 (00201468)
浦江 真人 東洋大学, 理工学部, 教授 (10203598)
高田 光雄 京都大学, 工学(系)研究科(研究院), 教授 (30127097)
平野 吉信 広島大学, 工学(系)研究科(研究院), 教授 (40355904)
|
Project Period (FY) |
2011-04-01 – 2015-03-31
|
Keywords | 建設産業 / 法制度 / 品質確保 / 国際比較 / マネジメント |
Outline of Annual Research Achievements |
平成26年度の研究で得られた知見は以下のとおり。 ①調査対象国における発注・契約方式の変遷は、各国ともに、発注者、設計者、施工者の間のリスク分担関係の変化とそれに伴った発注・契約方式/制度が流動化しているものである。さらに、その流動化は海外企業を受け入れている国の国内建設産業に影響を与え、その影響は徐々に当該国の発注・契約方式/制度等に波及していることが確認できた。 ②その中で、より特徴的な変化は、日本の元請建設業者(ゼネコン)が日本国内で行っている「躯体図を描く作法」が徐々に国際的にも広まっていることがある。その変化の誘因には、日本人の建築家や技術者が現地の制度に馴染む形で活躍していること、「躯体図を描く作法」は設計段階での意匠・構造・設備の整合性/統合、工事段階での設計と施工の整合性/統合、設計・施工両段階にまたがって行われる「もの決めプロセス」の一貫性とその合理性が当該国で実証的に示されていること等による。 ③一方で、ゼネコンが「躯体図を描く作法」は、品質が確保された建物を作るには有効な方法であるが、建築主が望むこと以上の品質に至る可能性もあり、その葛藤が市場に広がっている。この作法は、世界的に普及を始めたBIMの活用とは距離があり、モジュラー型の生産システムになじみやすいBIMと高品質確保に有利なインテグラル型の生産システムとの間での競争が激しくなる可能性を秘めている。 ④国内外の研究協力者が参加した国際会議「第3回国際発注・契約研究会議」を一般にも公開して開催した。テーマは、各国の特徴的なマネジメント技術と社会制度との関係の発表であった。約70人の参加で活発な意見交換が行われた。 ⑤今回の会議を締めくくるに際して、各国の参加者から各国で多様化する発注・契約方式とそれを支えるマネジメント技術の普及過程の国際比較を共通のテーマとして継続して活動することが確認された。
|
Research Progress Status |
26年度が最終年度であるため、記入しない。
|
Strategy for Future Research Activity |
26年度が最終年度であるため、記入しない。
|
Research Products
(18 results)