2011 Fiscal Year Annual Research Report
次世代農業経営革新のための人材育成システム構築に関する学際的国際共同研究
Project/Area Number |
23248038
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
南石 晃明 九州大学, 大学院・農学研究院, 教授 (40355467)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
飯国 芳明 高知大学, 教育研究部・総合科学系, 教授 (40184337)
土田 志郎 東京農業大学, 国際食料情報学部, 教授 (00355554)
淡路 和則 名古屋大学, 大学院・生命農学研究科, 准教授 (90201904)
内山 智裕 三重大学, 大学院・生物資源学研究科, 准教授 (80378322)
八木 洋憲 東京大学, 大学院・農学生命科学研究科, 准教授 (80360387)
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Keywords | 農業経営 / イノベーション / 人材育成 / 情報通信技術 / 家族経営 / 企業経営 / 農業者像 / 農業政策 |
Research Abstract |
本研究課題の目的は、次世代農業経営革新の基礎となる人材育成システム構築に有益な知見を学際的かつ国際的な視点から体系化することである。その達成のため具体的には第一に、農業人材育成(農業技術者含む)の観点から、農業を取り巻く社会経済技術的変化と次世代農業経営の経営革新、さらに農業人材育成の現状と課題を解明する。第二に、農業技術(技能、判断)から経営ノウハウまでを含めて、次世代農業人材育成に求められる教育プログラムの内容を解明すると共に、最新の情報通信技術を活用した教育方法を開発する。第三に、次世代農業人材育成における各ステークホルダーの役割・分担の解明も含めた制度設計を行う。 本年度は、主に第一の目的に焦点をあて、1)海外調査:主要先進国における農業人材育成の制度および実態の解明、2)国際調査:国内における次世代農業経営主体の動向および実態の解明を行った。海外調査においては、ドイツ、イギリス、アメリカ、カナダにおいて現地調査を実施し、各国における農業人材育成機関のヒアリング調査および先進農業経営の最新実態調査を実施すると共に、現地関係者との議論を行った。例えば、ドイツにおいては、郡農業専門学校、マイスター準備学校、州農業センター、農民学校など関係機関を調査し、農業マイスター制度の実態把握や問題点の考察を行った。また、スイスおよびスペインから専門家を招聘し、セミナー講演および論点整理を行った。さらに、近年OECD諸国で重要なテーマとなっている「Agricultural Know ledge and Innovation Systems」に関する最新報告書ドラフトなどの関連資料を収集・分析し、本課題の先進性を確認した。国内調査においては、農業法人経営1600社を対象にしたアンケート調査を実施し、人材育成と情報通信技術活用の実態などを明らかにした。また、全国の経営事例調査を実施し、次世代農業経営における人材育成課題の重要性と課題を明らかにした。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
追加採択となったため科研費執行開始時期が大幅に遅れたものの、年度当初から実質的な研究を開始していた。このため、採択後の短期間に、当初予定していた国内外の現地調査、招聘研究者によるセミナー、分担研究者および連携研究者による研究会等を実施すると共に、関連成果公表を行った。これにより、おおむね順調に進展する結果となった。
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Strategy for Future Research Activity |
研究計画にそっておおむね順調に進展しており、現時点では研究計画の変更や研究を遂行する上での大きな問題点は生じていない。ただし、次世代農業経営の統計的分析を強化するため、農林業センサス統計分析の専門家を分担研究者に加え、本研究課題を一層効果的に推進する予定である。
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Research Products
(31 results)