2014 Fiscal Year Annual Research Report
ミクログリアの機能変化とプリオン病神経病態の関係の解明
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23248050
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
堀内 基広 北海道大学, (連合)獣医学研究科, 教授 (30219216)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
長谷部 理絵 北海道大学, (連合)獣医学研究科, 講師 (70431335)
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Project Period (FY) |
2011-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | プリオン / ミクログリア / 次世代シークエンサー / 網羅的遺伝子発現解析 / CCL2 / CXCL10 |
Outline of Annual Research Achievements |
プリオン病は、中枢神経系における異常型プリオン蛋白質の蓄積、神経細胞の変性、アストロサイトおよびミクログリアの増生を特徴とする、致死性の神経変性疾患である。ミクログリアの増生はプリオン病の神経病変の特徴の一つであり、ミクログリアの活性化はプリオン病の病態の進行に関与すると考えられるが、その作用はほとんど判っていない。そこで本研究では、プリオン病の神経病態とミクログリアの関係を明らかにすることを目的とする。 これまで、プリオン感染マウス脳からCD11b陽性ミクログリアを分離する方法を確立して、定量RT-PCRを用いてミクログリアの活性化に関与する20程度の遺伝子発現を調べ、感染初期では神経栄養因子等の発現が一過性に上昇するが、感染後期では炎症制御性のM2マクロファージのマーカー分子の発現が低下することを見出した。今年度は、これをさらに発展させ、次世代シークエンサーを用いて、ミクログリアにおける遺伝子発現の網羅的解析を実施した。その結果、ケモカイン遺伝子CCL2, CCL7, およびCXCL10の発現が感染早期から上昇する傾向が確認できた。Pathway解析により、 インターフェロン応答の刺激因子となるSecreted phosphoprotein 1, Synaptotagmin 1やSNAP25等のシナプス関連タンパクと、これらケモカインの分子間ネットワークの存在が示唆された。この分子間ネットワークの上流に存在する分子の解析により、プリオン増殖に伴い生じる神経細胞での変化のどのような現象が、ミクログリアを活性化させるかが解明できる可能性がある。
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Research Progress Status |
26年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
26年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(10 results)