2011 Fiscal Year Annual Research Report
タンパク質・糖鎖相互作用予測システムおよびデータベースの開発
Project/Area Number |
23300109
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
|
Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
清水 謙多郎 東京大学, 大学院・農学生命科学研究科, 教授 (80178970)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
寺田 透 東京大学, 大学院・農学生命科学研究科, 特任准教授 (40359641)
角越 和也 東京大学, 大学院・農学生命科学研究科, 助教 (90431832)
|
Keywords | タンパク質 / 糖鎖 / 相互作用 / 予測機能 / データベース |
Research Abstract |
本研究では、タンパク質-糖鎖の相互作用に関して、糖鎖結合タンパク質予測(与えられたタンパク質が糖鎖と結合するかどうかを予測)、タンパク質-糖鎖結合部位予測(与えられたタンパク質が糖鎖と結合する残基、構造が得られている場合は空間上の位置を予測)、結合糖鎖予測(与えられたタンパク質に結合する糖鎖を予測)、タンパク質-糖鎖ドッキング予測、タンパク質-糖鎖相互作用解析、糖修飾部位予測(タンパク質が糖鎖修飾を受ける部位を予測)の各手法を実現し、統合的に利用できるようにするとともに、タンパク質-糖鎖の相互作用に関して、配列、構造、機能に関するさまざまな情報を登録した総合的なデータベースを構築する。糖鎖結合タンパク質予測については、糖鎖結合タンパク質の配列特徴を網羅的に解析し、ドメイン構成なども利用して、予測精度の向上を目指した。既知の糖鎖結合タンパク質との配列類似性、進化情報を用いた予測手法を開し、両者を組み合わせることにより、予測精度を向上させることができることを示した。結合糖鎖予測については、糖鎖結合タンパク質の糖鎖結合部位の配列、構造特徴を既存のデータベースおよび文献から詳細かつ網羅的に解析し、糖ごとにその傾向を調べる。初年度は、特定の糖を対象として、タンパク質の構造を用いて予測する手法を開発し、次年度以降の糖鎖を対象とした研究の基礎とした。タンパク質-糖鎖結合部位予測については、タンパク質-糖鎖結合部位の配列、構造特徴を網羅的に解析し、SVMを使った予測の準備を行った。構造が既知のタンパク質については、糖鎖の存在位置を相互作用エネルギーベースで予測する手法の開発に着手した。さらに、これら手法の開発と合わせて、タンパク質-糖鎖相互作用データベースの開発を行った。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
当初の計画になかった構造既知の相互作用部位予測手法を新たに開発した。タンパク質-糖鎖相互作用データベースの開発も計画以上に進展している。ただ、結合する糖鎖を予測する手法に関しては、タンパク質-糖鎖結合部位の網羅的な解析が必要であり、今後、重点的に進めていきたいと考えている。
|
Strategy for Future Research Activity |
人手と文献によるタンパク質-糖鎖結合部位の網羅的な解析を行い、結合糖鎖予測、タンパク質-糖鎖結合部位予測に役立てたいと考えている。
|