2013 Fiscal Year Annual Research Report
神経変性疾患におけるDockファミリーの機能解析と治療研究への応用
Project/Area Number |
23300138
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Research Institution | Tokyo Metropolitan Institute of Medical Science |
Principal Investigator |
行方 和彦 公益財団法人東京都医学総合研究所, 運動・感覚システム研究分野, 副参事研究員 (70392355)
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Project Period (FY) |
2011-04-01 – 2014-03-31
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Keywords | Dock3 / 視神経再生 / 神経保護 / 緑内障 |
Research Abstract |
本研究において、我々はNMDA受容体のサブニットであるNR2Bの細胞質ドメインが、Dock3と直接結合することを新たに見出した。通常、野生型マウスの眼球に過剰量のグルタミン酸を投与すると、NMDA受容体を介したカルシウムイオンの過剰流入により網膜神経節細胞が死滅して減少する。ところがDock3 過剰発現(Tg)マウスでは、グルタミン酸投与後のNR2Bサブユニット発現量が野生型マウスと比較して有意に減少し、神経細胞死も抑制されていた。Dock3は細胞表面におけるNR2Bサブユニットの発現量を低減することで、グルタミン酸毒性を抑制した可能性がある。実際にDock3 Tg マウス由来の培養網膜神経節細胞では、グルタミン酸負荷後のカルシウム流入と神経細胞死が抑制されることが確認できた。 一方、我々はGLAST欠損(KO)マウスでは眼圧が正常であるにも関わらず、グルタミン酸毒性と酸化ストレスの亢進により、網膜の神経細胞が加齢に伴い変性することを見出している。このマウスではヒト緑内障と同様の視神経の萎縮と視覚機能の障害も確認しており、正常眼圧緑内障モデルとして活用している。そこで、GLAST KOマウスとDock3 Tgマウスを交配し、神経保護効果が得られるかどうかを検討した。その結果、GLAST KO:Dock3 Tgマウスでは、GLAST KOマウスで観察される緑内障の進行が有為に抑制されることがわかった。以上の結果より、Dock3はグルタミン酸受容体の細胞内移行と分解を促進することによって、グルタミン酸毒性を低減している可能性が考えられる。
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Current Status of Research Progress |
Reason
25年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
25年度が最終年度であるため、記入しない。
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[Journal Article] Inhibition of ASK1-p38 pathway prevents neural cell death following optic nerve injury.2013
Author(s)
Katome, T., Namekata, K., Guo, X., Semba, K., Kittaka, D., Kawamura, K., Kimura, A., Harada, C., Ichijo, H., Mitamura, Y. and Harada, T
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Journal Title
Cell Death and Differentiation
Volume: 20
Pages: 270-280
DOI
Peer Reviewed
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