2011 Fiscal Year Annual Research Report
数学・幾何学に基づく教育用折紙モデルの開発とその実用化
Project/Area Number |
23300301
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
杉山 文子 京都大学, 工学研究科, 助教 (80162907)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
安井 位夫 東京工業大学, 理工学研究科, 教授 (70143691)
野島 武敏 東京工業大学, イノベーション研究推進, 特任教授 (40026258)
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Keywords | 折紙 / 教育 / 幾何学 / 曲線折り紙 |
Research Abstract |
近年、算数や数学を敬遠する子供が多く、我国の科学技術の発展に大きな影を落としている。この理数離れの問題に対処すべく、教育用折紙モデルの開発を行った。 今年度は、近年注目されつつある曲線折り紙に関する研究を主として行った。曲線折り紙は折り紙愛好家の間で経験的に折られてきたが、幾何学的な論理づけがなされていないのが現状である。しかし、そのしなやかでデザイン性に優れた特性は、子供達の興味を十分引くものであり、優れた教育用モデルになると考えられる。曲線折り紙を教育に取り入れるには、まず、その本質を明らかにすることが重要であることから、曲線状折線を微小な直線で置き換え、慣用の直線折紙の延長として取り扱う方法を用いることにした。この方法を基に、今まで経験的に折られてきた曲線折り紙を数理的に作製する方法を提示した。さらに、造形的にも美しく子供たちが興味を示すような曲線折り紙作品を作り出した。これらを教材として世の中に広める活動は来年度に行う予定である。 一方、教育現場に教育用折紙モデルを広めるために、幾何学の基礎を平易に表わしたConnections(カプラフ著)の翻訳本を(共著者として)出版した。折紙の基礎は幾何学であることから、基本的なことを理解する上で不可欠な項目を多く含み、かつ、読み物としても楽しい本書は有益な本と考えられる。 また、中学生を対象とした折り紙に関する講習会を開いた。折紙は好きだけど数学が嫌い、という生徒が多く、そのような子供達も数学との関連性を知り大いに興味を示し、手ごたえを,充分感じることができた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
今まで明らかにされてこなかった曲線折り紙の数理について、基本的なところはほぼ明確にできた。また、これを教材として提供できる形にすることができた。折紙を用いた教育の有用性を確かめるために講習会を開いたが、良好な反応が得られた。以上より、本研究はおおむね順調と言える。
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Strategy for Future Research Activity |
引き続き、教育用折紙モデルの開発を行うと共に、教材の商品化を進める。また、広く認知されるように、Webの活用、講習会開催を行う。
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Research Products
(3 results)