2013 Fiscal Year Annual Research Report
単一粒子分光・時間分解分光による金ナノ粒子のパルスレーザー誘起形態変化の直接観測
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23310065
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Research Institution | The University of Tokushima |
Principal Investigator |
橋本 修一 徳島大学, ソシオテクノサイエンス研究部, 教授 (70208445)
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Project Period (FY) |
2011-04-01 – 2014-03-31
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Keywords | ナノ材料 / 金ナノ粒子 / レーザー / プラズモン / 熱伝導 |
Research Abstract |
単一金ナノ粒子のナノスケール熱伝導の計測 金ナノ粒子を基板上において種々の媒体に曝した状態で、レーザー加熱した場合の温度計測に取り組んだ。金ナノ粒子の温度はレーザー強度に対してほぼ直線的に増加し、しかも、基板材質および媒体の種類に強く依存した。この挙動は数値シミュレーションによって再現可能であり、実験と計算による温度対レーザー強度の傾きはよく一致した。レーザー強度と粒子温度の関係を一次元熱伝導方程式によって解析することによって、種々の媒体・基板の組み合わせに対して有効熱伝導率を見積ることができた。この有効熱伝導率を用いれば、レーザー加熱下の粒子温度を計算することが可能となる。また、より詳細な解析として2次元熱伝導方程式の数値解析によって、粒子と基板媒体を含む粒子周囲の温度分布を視覚的に表すことができた。本法はこれまでに開発された単一粒子計測法に新たに温度計測法を付け加える意義がある。 ピコ秒励起バブルダイナミクス ピコ秒時間分解能でバブルダイナミクスが明らかなった。バブル発生により、まず、金ナノ粒子周囲の屈折率低下が起こり、100-500 psの時間スケールで、プラズモンバンドの短波長側でブリーチ信号が観測される。つぎに、バブルサイズの増大に伴いプラズモンバンドの両側に正の消衰信号が1-5 nsの時間領域で現れ、約16 ns後に消失した。このスペクトルは金コア・バブルシェルを仮定してMie理論に基づいて、バブルサイズの増大・減少としてシミュレーションにより説明することができた。
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Current Status of Research Progress |
Reason
25年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
25年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(5 results)