2011 Fiscal Year Annual Research Report
光周波数コムを利用した周波数&時間分解近接場磁気光学顕微鏡の研究開発
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23310073
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Research Institution | Nagaoka University of Technology |
Principal Investigator |
石橋 隆幸 長岡技術科学大学, 工学部, 准教授 (20272635)
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Keywords | 近接場 / 磁気光学効果 / 近接場磁気光学顕微鏡 / FDTD法 |
Research Abstract |
本研究で、アパーチャーレスMO-SNOM顕微鏡の開発を行った。初年度はまず初めに、プローブ先端付近にレーザー光を照射することでプローブ先端近傍に近接場を形成し、近接場と試料の相互作用によって発生する伝搬光を、FDTD法によるシミュレーションによって計算した。計算では、カンチレバーにシリコン、試料にクロムを用いて、カンチレバーの斜め上方から光を入射し、カンチレバー先端の試料から散乱されてくる光からの散乱光を求めた。その結果、入射光を直線偏光とした場合には、S偏光、P偏光ともに、散乱光において偏光状態が保たれることを明らかにした。 次に、実際にアパーチャーレスMO-SNOM顕微鏡を構築した。光源に波長408nmの半導体レーザーを用い、光路上に偏光子、1/2波長板を導入し偏光状態を変化できるようにした。測定では、カンチレバーにシリコンを用い、ガラス基板上に形成されたクロム膜のパターンを使い、反射光学像および偏光特性の評価を行った。空間分解能の評価では、13nmという高い値を得ることに成功した。さらに、偏光特性の評価では、直線偏光を入射させたときに計測した散乱光においても、偏光状態が保たれているというシミュレーションとよい一致を示す結果が得られた。さらに、得られた消光比は、磁気光学像を得るために十分な値である100以上の高い値を達成した。以上の結果より、高い空間分解能で磁気信号を得るためのアパーチャーレス反射型MO-SNOMの基本特性を確認できたといえる。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
計画していたFDTD法によるシミュレーションによる偏光特性の解析と、アパーチャーレスMO-SNOMの構築が予定通り行うことができた。また、反射光学像の観察とその偏光特性が得られたことも予定通りである。
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Strategy for Future Research Activity |
今後は、磁性体の磁区構造を10nmの空間分解能で観察することを目指す。また、光周波数コムを用いた時間分解測定の基本原理の検証を行い、MO-SNOMと組み合わせることを検討する。
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Research Products
(2 results)