2011 Fiscal Year Annual Research Report
自動車・航空機応用のためのBNナノチューブと低密度金属による超軽量高強度材料開発
Project/Area Number |
23310082
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Research Institution | National Institute for Materials Science |
Principal Investigator |
DMITRI Golberg 独立行政法人物質・材料研究機構, 国際ナノアーキテクトニクス研究拠点, 主任研究者 (80354405)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
板東 義雄 独立行政法人物質・材料研究機構, 国際ナノアーキテクトニクス研究拠点, 最高運営責任者 (10344433)
ZHI Chunyi 独立行政法人物質・材料研究機構, 無機ナノ構造ユニット, MANA研究者 (50469764)
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Keywords | 複合材料 / 低密度金属 / 電子顕微鏡 / ナノチューブ / 機械的機能 |
Research Abstract |
プロジェクト1年目では、窒化ホウ素ナノチューブとアルミニウムとのナノコンポジット(nanocomposites)ハイブリッドを中心に研究を行った。試料作製はシリコン基板等上の窒化ホウ素ナノチューブ粉末にアルミニウムを室温下にてマグネトロンスパッタする方法を用いた。Alコーティング膜厚5~300nmのサンプルに対し、各構造解析・観察を行った結果、それぞれの窒化ホヴ素ナノチューブに均一にアルミニウムがコーティングされており、Alコーティング膜厚が150nm以下のものはA1はアモルファス膜として存在し、150nm以上では多結晶膜となることが分かった。さらに、AFMセンサーが搭載された高解像TEM内においてその場観察(in situ)での曲げおよび引張試験を行い、窒化ホウ素ナノチューブとアルミニウムとのナノコンポジット材料1本による試験の結果、引っ張り強度5.1GPa、ヤング率228GPaとアルミニウムの強度と比べてそれぞれ約128倍、3.3倍大きくなったことが分かった。また、ナノコンポジット材料と同様アルミニウムを用いたマイクロコンポジット(microcomposites)の作製および評価も行った。マイクロコンポジット試料は窒化ホウ素ナノチューブとアルミニウム粉末からペレットを作製し、それを用いてメルトスピニング法により作製した。サンプルの評価はナノコンポジット同様構造解析を行い、アルミニウムの多結晶構造に窒化ホウ素ナノチューブが埋め込まれていることを確認した。また、マイクロコンポジットの曲げおよび引張強度を島津製精密万能試験機(初年度購入)測定した。詳細に関しては来年度報告する。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
初年度(平成23年度)"ナノコンポジット"に関する研究を中心に行い、論文を投稿した。マイクロコンポジットの研究に関しては完結はしていないものの、実験の導入部分は終了しており、順調に進んでいると考えている。
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Strategy for Future Research Activity |
初年度(平成23年度)は"ナノコンポジット"に関する研究を中心に行った。今年度以降はアルミニウムをベースとしたマイクロ、マクロコンポジット材料の研究を強化させ、将来の自動車・航空機へのコンポジット材料の実用化を目指した研究を行う。
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Research Products
(6 results)