2014 Fiscal Year Annual Research Report
デジタルアーカイヴズと英国初期近代演劇研究―劇場、役者、印刷所を繋ぐネットワーク
Project/Area Number |
23320059
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Research Institution | University of Tsukuba |
Principal Investigator |
加藤 行夫 筑波大学, 人文社会系, 教授 (30092927)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
田中 一隆 弘前大学, 人文学部, 教授 (10227126)
松田 幸子 高崎健康福祉大学, 人間発達学部, 講師 (10575103)
本山 哲人 早稲田大学, 法学学術院, 准教授 (20386527)
辻 照彦 新潟大学, 人文社会・教育科学系, 教授 (30197678)
勝山 貴之 同志社大学, 文学部, 教授 (30204449)
真部 多真記 常磐大学, 人間科学部, 准教授 (30364483)
杉浦 裕子 鳴門教育大学, 大学院学校教育研究科, 准教授 (50412846)
英 知明 慶應義塾大学, 商学部, 教授 (60218518)
山下 孝子 鹿児島国際大学, 経済学部, 准教授 (70224623)
石橋 敬太郎 岩手県立大学盛岡短期大学部, 国際文化学科, 教授 (80212918)
西原 幹子 沖縄国際大学, 総合文化学部, 准教授 (80369199)
佐野 隆弥 筑波大学, 人文社会系, 教授 (90196296)
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Project Period (FY) |
2011-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | デジタル・アーカイヴズ / 英国初期近代演劇 / 劇場 / 劇団 / 観客 / 占星術 / 演劇上演と大学 / 少年劇団 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の主たる目的は、英国初期近代の演劇作品および当時の役者・劇団・劇場の総合研究を「歴史実証主義的立場」から新たに検証し直すことである。最大の特徴は、デジタル・アーカイヴズ(= digital archives: 電子データ資料 [database] を集積・保管する書庫)を多用し、定説と考えられてきた既存の概念・理論を、現存する公文書や有力な歴史的基礎資料を根幹とした「検証可能な方法」で再検討し直す点にある。それにより当時の劇作家、幹部俳優、劇場所有者、印刷出版業者等をはじめとした「演劇世界全般の相関的ネットワーク構築」の特徴的なありようを、エリザベス朝研究会の総力を結集して追及する。 平成26年度は、(1) 明治期におけるシェイクスピア翻訳および翻案の実情を詳細に再検討し、文学形式上の制約から院本体で紹介されざるを得なかったとされる従来の通説を超えて、本来の台帳に近い訳も多く試みられていたことを示した。(2) 17世紀の劇作家として重要なMargaret Cavendishの言語観と科学的思考法を、デジタル・アーカイヴズの画像を援用しながら調査し、言語使用における写実性と規範的な力の干渉に関して考察した。(3) シェイクスピアに現れる占星術概念の概念史的な意義について、同時代の著作家たちと比較しながら研究した。(4) ジェイムズ・シャーリー古版本のpress-variants研究、およびF. KermodeがThe Tempest校訂本を改訂したプロセスを旧蔵本を使って探究した。(5) 1560年代から70年代にかけて、オックスフォード大学やケンブリッジ大学で演劇作品が上演されるまでの組織体制と支払い体制について探究した。(6) 少年劇団の研究の一環として、ジョン・リリーとマーティン・マープレリト論争に関わる謎について宗教的観点から考察した。
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Research Progress Status |
26年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
26年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(13 results)