2011 Fiscal Year Annual Research Report
デジタル時代の情報生成・流通・活用に関する地理学的研究
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23320187
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Research Institution | Tokuyama University |
Principal Investigator |
和田 崇 徳山大学, 経済学部, 准教授 (20511091)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
荒井 良雄 東京大学, 大学院・総合文化研究科, 教授 (50134408)
箸本 健二 早稲田大学, 大学院・教育・総合科学学術院, 教授 (10269607)
山田 晴通 東京経済大学, コミュニケーション学部, 教授 (40191324)
原 真志 香川大学, 大学院・地域マネジメント研究科, 教授 (40281175)
山本 健太 九州国際大学, 経済学部, 助教 (40598190)
中村 努 東京大学, 大学院・総合文化研究科, 学術研究員 (00572504)
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Keywords | 情報通信政策 / ブロードバンド / デジタルコミュニティ / デジタルコンテンツ / アニメーション / 映画 / 地域振興 / アクションリサーチ |
Research Abstract |
本研究は日本の諸地域における通信インフラを活用した情報の生成・流通・活用の実態を明らかにすることを目的とし,平成23年度は情報通信政策およびインフラ整備についての現状把握,デジタルコミュニティおよびデジタルコンテンツにかかわる産業論的,地域論的把握を行った。 情報通信政策については,ラストワンマイル問題に着目して各地の情報収集に努めた上で,長野県松本市と大分県佐伯市を事例調査地に選定した。インフラ整備については,北海道東川町を事例として,ブロードバンド整備前後における住民と事業所のインターネット利用実態を明らかにした。 デジタルコミュニティに関しては,まず日本における情報通信技術を活用した地域医療連携の最新動向を把握するとともに,北陸地方に立地する企業の事例を把握した。また,大都市圏における子育て世帯の育児情報の生成・取得の状況と近年における新たな動きを把握し,横浜市の事例を調査した。デジタルコンテンツに関しては,まず東アジアにおけるアニメーション産業の近年における産業規模・動向を把握するとともに,沖縄と富山の事例調査を通じて日本の地方圏におけるアニメーション産業の現況を把握した。また,映画を活用した地域振興について,ロケ地誘致にとどまらない映画と地域の新たな関係構築の方向性を把握するとともに,香川県をフィールドとするアクションリサーチを行った。さらに,漫画・アニメ,ゲーム等のコンテンツを活用した地域振興活動に関する概況と最新動向を把握した上で,大阪府と島根県を事例調査地に選定した。 このように,平成23年度は各研究者が産業界および地域振興の動向を一定程度把握するとともに,平成24年度以降にインテンシブサーベイを実施する事例調査地を定めるに至った点が成果である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
各研究者が産業界および地域振興の動向を一定程度把握するとともに,平成24年度以降に実施するインテンシブ調査の対象地域を選定するに至った。ICTを活用した経済活性化事業については,自然災害により事例調査がやや遅れたが,代替の調査地を選定し,インテンシブ調査に向けた準備作業を行うことができた。
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Strategy for Future Research Activity |
平成24年度は,各研究者が1~数か所の事例調査地において,アンケート調査やヒアリング調査などのインテンシブ調査を進める予定である。その上で,インフラ整備およびそれを活用したデジタル情報の生成・流通・活用の実態および今後の展望について,都市圏と地方圏,さらには条件不利地域の違いを踏まえつつ,総合的な分析・検討を加える。さらに,これらの調査成果は国内外の学会等で発表する予定である。
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Research Products
(10 results)