2014 Fiscal Year Annual Research Report
戦後における市場コーディネーションに関する研究―業界団体への内外調査を踏まえて
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23330111
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Research Institution | Shizuoka University |
Principal Investigator |
寺村 泰 静岡大学, 人文社会科学部, 教授 (20197809)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山崎 志郎 首都大学東京, 社会(科)学研究科, 教授 (10202376)
西野 肇 静岡大学, 教育学部, 准教授 (20377708)
日向 祥子 静岡大学, 人文社会科学部, 准教授 (20515415)
小野塚 知二 東京大学, 経済学研究科(研究院), 教授 (40194609)
松田 紀子 静岡大学, 学内共同利用施設等, 教授 (80432201)
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Project Period (FY) |
2011-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | 業界団体 / 資料保存 / 市場 / 戦後日本 / 経済史 / 国際比較 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は、業界団体等の経済関係公益法人に対する資料保存状況調査と資料発掘により、業界団体が戦後日本において果たしてきた機能を解明し、条件が異なる業種ごとに市場のコーディネートが多様な形態で行われてきたことを一次資料に基づき実証するとともに、国際比較を踏まえて日本における市場のコーディネーションに関する多様性の中に潜在する共通的特質を解明しようとするものである。 平成26年度は、補助期間の最終年度に当たるため、追加調査および研究成果のとりまとめと公表に重点を置いて取り組んだ。 追加調査としては、松田紀子が海外の資料保存体制調査として昨年度のフランス調査に加えて本年度はカナダにおいて調査を行った。国内では、寺村が引き続き陶磁器産業関係資料の調査・整理に携わったほか、各自、研究課題に沿った調査を行った。 研究成果としては、山崎史郎が戦時期の産業および政策資料をとりまとめた。寺村は、戦後の陶磁器輸出において輸出組合等が果たした役割について北米だけではなくアジア向け輸出を含めて包括的に把握するための論考を準備中である。日向祥子は、三菱資料館保存資料を事例として企業グループのアーカイブの資料保存体制の現状に関して詳細な論考をまとめた。なお、日向氏の論考においては、近年、情報が生み出された時から電子データとして存在するようになり、オンタイムで押さえていかないとどんどん消去、上書きされてしまい、さらに、変更の過程も不明となってしまうため、公文書をはじめとして私たちは「歴史をなかったものとして失ってしまう」脅威の中に絶えず身を置いている状況にあり、歴史的資料の保存に当たってはより深刻な問題が生起している、との重要な指摘がなされている。紙媒体資料の保存体制のみ整えても十分とはいえず、今後の歴史的資料保存体制の構築に向けて新たなかつ深刻な課題が提起されているといえよう。
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Research Progress Status |
26年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
26年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(9 results)