2012 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
23330145
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Research Institution | University of Marketing and Distribution Sciences |
Principal Investigator |
清水 信年 流通科学大学, 商学部, 教授 (70330529)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
西川 英彦 法政大学, 経営学部, 教授 (10411208)
岸谷 和広 関西大学, 商学部, 准教授 (40330170)
水越 康介 首都大学東京, 社会(科)学研究科, 准教授 (60404951)
栗木 契 神戸大学, 経営学研究科, 教授 (90294397)
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Project Period (FY) |
2011-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | マーケティング / 消費者行動 / 流通システム |
Research Abstract |
本研究の目的は、現在注目を集めている電子書籍ビジネスの今後について、歴史的な経験を踏まえた示唆を産業界に提示すること、および電子書籍が登場したことによる企業のマーケティング活動・消費者行動の変化を踏まえて、既存理論の見直しと精緻化を図ることである。近年世界的に急速な市場の広がりを見せ始めている電子書籍について、日本はハード・ソフト両面で他国に先んじた歴史を持つ。しかし、このイノベーション普及の萌芽期あるいは生成期における多様な経験は、現在の電子書籍市場における日本企業の競争優位性に結びついていないように思われる。本研究では、電子書籍をめぐるこれまでの日本の企業・団体のマーケティング活動、および消費者行動について、その萌芽期を中心とした歴史プロセスを記述する。 研究2年目となる本年度は、初年度に続き資料収集と独自調査を継続したことに加えて、研究会も開催した。代表的な活動として、昨年度からの繰越し開催となった研究会(2012年8月)と、研究メンバー全員が所属する日本商業学会の関西部会(2012年10月)において電子書籍をテーマとしたセッションを開催したことが挙げられる。とくに前者では、本研究のテーマの中心となる我が国の萌芽期電子書籍ビジネスに関連の深い関係者を招聘して、講演や議論を通じて貴重なデータ収集を行なうことができた。その他、研究メンバー各自での関連論文・著作の執筆や学会報告、研究打ち合わせのための研究会なども逐次開催した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
各メンバーにおける資料収集・独自調査や研究会開催を行なうことができた。
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Strategy for Future Research Activity |
研究3年目となる平成25年度は、萌芽期電子書籍産業に対するマーケティング論・経営戦略論の視点からの分析を本格化させる。これまでの2年間の研究活動で、日本の電子書籍産業の歴史プロセスに関しては様々な知見を蓄積することができたと考える。本年度においても、その作業の継続は行ないつつ、研究目的である「日本企業の優位性」に関連した分析を行なうことを主眼として、種々の分析作業を展開する。 また、昨年度までの研究活動に関して、研究論文や学会等での報告に関して未実施のものも残されており、継続的な研究活動として本年度において成果を表す活動を展開する。 具体的には、当該分野の研究者や実務家による研究会の実施、学会等での研究成果の報告と議論、論文や著作による研究成果の逐次の公表を計画する。
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Research Products
(15 results)