2013 Fiscal Year Annual Research Report
社会学文献情報データベースを基盤とした研究者コミュニティの再創造
Project/Area Number |
23330153
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
田中 重人 東北大学, 文学研究科, 准教授 (60294013)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
樋口 耕一 立命館大学, 産業社会学部, 准教授 (00452384)
中里 英樹 甲南大学, 文学部, 教授 (10309031)
吉田 純 京都大学, 高等教育研究開発推進センター, 教授 (40240816)
周藤 真也 早稲田大学, 社会科学総合学術院, 准教授 (60323242)
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Project Period (FY) |
2011-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | 社会学方法論 / 社会学教育 / ネットワーク / データベース / コミュニティ |
Research Abstract |
(1) 前年度に作成した「社会学文献情報データベース」新システムについて、試験使用に基づく改良をおこなった。主要な改良点は、文献を登録する際の人名・組織名サブデータベースへのアクセスを見直したこと、利用者が各自の関心に応じた文献リスト等を作成・公開するための簡易データベース機能を追加したこと、それらをSNSシステム等から利用するインターフェースを整えたことである。 (2) SNSシステムについても、同様に改良をおこなった。主要な改良点は、上記のデータベースを利用して文献リスト等を作成・公開する機能を追加したこと、利用者が各自のプロフィールに登録できる情報を拡充したことである。 (3) 社会学分野であつかわれる学術情報を記述・交換するための方法論を検討した。近年は文献情報や学術情報のメタデータを一定の規格で記述し、それを相互に交換することによって異なるサービス間での連携をおこなう方法が確立されてきている。社会学分野の研究においてはどのような情報を共有する必要があるか、それをどのような規格で記述するのがよいか、またそれを当システムにおいて実装する方法を検討し、試験的な語彙を作成した。 (4) 現在の日本の社会学におけるコミュニケーションの問題点について、情報社会論・電子コミュニティ論の立場から検討した。伝統的な学術コミュニケーションは出版と口頭報告を中核とするが、これには情報入手までの手間とコスト、参加資格の制約、新情報への更新の困難さなどの問題があった。近年発達してきたコンピュータ・ネットワークを利用したコミュニケーションは、公開性・即時性・可変性という特徴をもち、従来の出版・口頭発表の弱点を埋め合わせる機能を果たすようになってきている。本研究においても、この観点がシステム評価の重要な基準となる。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
近年の技術的状況の変化と予算の状況に対応して、データベース・SNSの仕様を変更したため、まだ試験使用の段階であり、システム公開にいたっていない。また、公開後に予定していた教育プログラム構築も、スケジュールを遅らせている。
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Strategy for Future Research Activity |
早期にシステムを公開可能な状態とし、日本社会学会会員による利用を始めるとともに、社会学教育プログラム構築を進める。
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Research Products
(1 results)