2012 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
23340003
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Research Institution | Chuo University |
Principal Investigator |
佐藤 周友 中央大学, 理工学部, 教授 (50324398)
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Project Period (FY) |
2011-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | 代数学 / 整数論 / 数論幾何学 / 代数的サイクル / コホモロジー / p進ホッヂ理論 |
Research Abstract |
1. 北海道大学の朝倉政典氏との共同研究によって、半安定族からなる単体的スキーム上のp進Tate ひねりに対し、進展が得られた。半安定族からなる単体的スキーム上でp進Tateひねりを考えることは、一般のスキーム上のp進Tateひねりを考える上で必要不可欠な要素である。また上記の成果をさらに進展させて、リーマン・ロッホの定理が成り立つことを証明した。これによりある種の楕円曲面のp進レギュレーターを極めて具体的に表示する研究も視野に入ってきている。これは以下の「13. 研究発表」欄に記入した朝倉氏との共同研究の続きもである。 2. 東京工業大学の齋藤秀司氏との共著によって図書「代数的サイクルとエタールコホモロジー」の執筆を行った。この本では同氏との共同研究で培った代数的サイクルとサイクル写像についての基礎理論などを解説している。同書は12月に丸善出版から出版された。 3. 望月哲史氏(東洋大学非常勤講師)をパートタイム研究員として雇い、セミナーの運営・研究の補助を行ってもらった。4~7月に各1回代数セミナーを行った。また1月には代数セミナーの1日研究集会を行い、5名の講演者に講演を行ってもらった。 4. 11月中旬に東京大学数理科学研究科にて行われた位相的保型形式の研究集会において会場使用料(約30万円)と海外からの講演者2名の旅費(約60万円)を援助した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
半安定族からなる単体的スキーム上のp進Tate ひねりの基本性質について進展が得られた。これは一般のスキーム上のp進Tateひねりを考える上で必要不可欠な要素である。また、p進Tateひねりと代数的K群の基本的な関係として、リーマン・ロッホの定理を証明することができ、これによってp進Tateひねりをp進レギュレーターの具体的な計算に応用するという新たな方向性が得られた。これらの理由で研究目的の達成度は②に該当すると判断する。
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Strategy for Future Research Activity |
リーマン・ロッホの定理の定理を用いてp進レギュレーター写像の具体的な計算を目標とした研究を進める。p進レギュレーターとド・ラームコホモロジーの拡大の関係を明らかにしたい。これによってある種の楕円曲面のp進レギュレーターの明示的な計算が可能になると考えている。尚、2013年度も引き続きパートタイム研究員2名を雇い、セミナーの運営や研究の補助を要請する。
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Research Products
(9 results)