2011 Fiscal Year Annual Research Report
マルチチャンネルTiO2系光触媒ナノチューブの環境浄化への応用
Project/Area Number |
23350093
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Research Institution | Tokyo University of Science |
Principal Investigator |
藤嶋 昭 東京理科大学, 学長室, 学長 (30078307)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
中田 一弥 財団法人神奈川科学技術アカデミー, 重点研究室光触媒グループ, 研究員 (70514115)
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Keywords | 光触媒 / ナノチューブ / マルチチャンエル / エレクトロスピニング / 環境浄化 |
Research Abstract |
本研究では、実用性に富んだ高効率・高耐久性環境浄化材料(水質浄化、空気浄化、抗菌・殺菌)の開発のための基盤技術の確立を目指し、エレクトロスピニング法によるマルチチャンネルTi02系光触媒ナノチューブの合成とそれを用いた環境浄化試験に関する三つの研究項目を実施する。各研究項目で得られた知見を基に、少なくとも現状の環境浄化材料の10倍の活性の向上を達成することを目標とする。 本年度は高活性光触媒ナノチューブの作製と評価を行うために、下記について実施した。 ・エレクトロスピニング法で得られるナノチューブの形態は、原料溶液における、溶媒、ポリマー濃度等に依存するため、仕込み条件の探索を行った。まず、出発原料の選択を行った。チタン源(チタンアルコキシド:チタンテトライソプロポキシド、チタンテトラブトキシド等)と高分子(ポリビニルピロリドンやポリビニルアルコール等)の組み合わせと、それらの濃度比の最適化を行った。さらにチューブの中に充填される流動パラフィンの粘度の最適化も図った。 ・エレクトロスピング装置のセットアップを行った。溶液を吐出するシリンジを二層構造にして、外側にチタン源、内側に流動パラフィンが流れるように設計した。 ・エレクトロスピニング時のチューブの作製条件を見出した。電圧および溶液吐出速度の最適化を図った。 ・チューブの作製後、焼成を行った。焼成温度、焼成時間、昇温時間の組み合わせの最適化を行った。焼成後は、結晶性やモルフォロジーを確認するために、XRD、SEM、TEMの測定を行った。 ・チューブの比表面積の測定をBET吸着法により行った。また、気孔率、細孔径分布測定も行った。 ・光触媒活性を調べるために、ガスクロマトグラフ(本研究室の設置)を用いて、アセトアルデヒドの分解とそれに伴うCO_2の発生を評価した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
1: Research has progressed more than it was originally planned.
Reason
計画した内容については早めに達成し、翌年度の内容に進んでいるため。
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Strategy for Future Research Activity |
今後は研究計画に従い、また研究を進めていく中で新しく見つかった興味深い結果についてはそれを発展させていく予定である。
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Research Products
(3 results)