2012 Fiscal Year Annual Research Report
マルチチャンネルTiO2系光触媒ナノチューブの環境浄化への応用
Project/Area Number |
23350093
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Research Institution | Tokyo University of Science |
Principal Investigator |
藤嶋 昭 東京理科大学, 学長室, 学長 (30078307)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
中田 一弥 (財)神奈川科学技術アカデミー, 重点研究室・光触媒グループ, 常勤研究員 (70514115)
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Project Period (FY) |
2011-04-01 – 2014-03-31
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Keywords | 光触媒 / ナノチューブ / マルチチャンネル / エレクトロスピニング / 環境浄化 |
Research Abstract |
本申請研究では、実用性に富んだ高効率・高耐久性環境浄化材料(水質浄化、空気浄化、抗菌・殺菌)の開発のための基盤技術の確立を目指し、エレクトロスピニング法によるマルチチャンネルTiO2系光触媒ナノチューブの合成とそれを用いた環境浄化試験に関する三つの研究項目を実施する。各研究項目で得られた知見を基に、少なくとも現状の環境浄化材料の10倍の活性の向上を達成することを目標とする。本年度は下記について検討した。 2. 高強度光触媒ナノチューブの作製と評価 [1] 架橋型光触媒ナノチューブの作製と光触媒活性評価 ・昨年度に作製した最高の光触媒活性をもつナノチューブをネットワーク化するために、出発原料にPDMSを添加した。・エレクトロスピニング時のチューブの作製条件を見出した。電圧および溶液吐出速度の最適化を図った。・チューブの作製後、焼成を行った。焼成温度、焼成時間、昇温時間の組み合わせの最適化を行った。焼成後は、結晶性やモルフォロジーを確認するために、XRD、SEM、TEMの測定を行った。・光触媒活性を調べるために、ガスクロマトグラフ(本研究室の設置)を用いて、アセトアルデヒドの分解とCO2の発生を評価した。 [2] 架橋型光触媒ナノチューブの強度評価 ・[1]で作製したナノチューブの強度評価を行った。具体的には、引っ張り試験、摩耗試験に加えて、超音波下での材料の破断についても検討した。・耐候試験機(本研究室の設備)を用いて、試料の耐久性を評価した。・PDMSの添加量と材料の強度の関係を考察した。最終的に、高活性かつ高強度な光触媒ナノチューブを決定した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
1: Research has progressed more than it was originally planned.
Reason
本年度はナノファイバーネットワーク強化のために酸化チタンにPDMS(ポリジメチルシロキサン)を添加した。その結果、ナノファイバーネットワークの強度が強化しただけでなく、プラズマ照射による短時間での親水化現象をしめすことがわかった。さらに室温で放置することで超撥水性に戻り、ぬれ性のスイッチングができることを明らかにした。
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Strategy for Future Research Activity |
今後は、今年度に見出したユニークな性質をもつナノファイバを、マルチジェット式エレクトロスピニングシステムを作製し、大面積のナノファイバーネットワークを作製して、空気浄化試験を行う予定である。
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Research Products
(4 results)