2011 Fiscal Year Annual Research Report
光周波数同期網のためのCEP制御光周波数コム高コヒーレンス化の研究
Project/Area Number |
23360173
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Research Institution | Oita University |
Principal Investigator |
古賀 正文 大分大学, 工学部, 教授 (60448545)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
水鳥 明 大分大学, 工学部, 助教 (10190646)
西川 正 日本電信電話株式会社NTT物性科学基礎研究所, 量子光物性研究部, 主幹研究員 (20374069)
高田 篤 徳島大学, 大学院・ソシオテクノサイエンス研究部, 教授 (00548563)
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Keywords | Carrier-Envelope Offset Lock / 半導体レーザ / 次世代フォトニックネットワーク / 短パルス光 / 光PLL / f-2f干渉計 |
Research Abstract |
LDを種光として生成した25GHz繰返しパルスに対してCEP制御を施し、光周波数確度・安定性を高め、光ファイバー通信網への適用性を検証すること目的として、2011年度SC光のSNR向上を目指した。その結果、 1高出力光増幅過程における光ファイバ非線形圧縮を活用することにより、パルス圧縮が進展し100fsec以下まで短パルス化を図ることができた。その結果には、大変関心が持たれ、応用物理学会では招待講演として講演することとなり、OpticsExpressに採用されることとなった。 2 30ps特注開発マイクロ波インパルス発生器の採用による光ゲート機能強化を実施した結果、半導体レーザを種とするSC光では最も広くかつSNRの良好なコムが得られた。SNRの良好なSC光が得られたので、f-to-2f干渉光も得られた。ただし、SNRは十分ではなく、原因究明が必要である。パルスオフ時の残留背景光抑圧が、位相情報を維持した真のSC光を得るのに重要な役割を果たすという知見は、LDを種としてコムを発生させて信号処理を目指す上で重要な役割を果たすであろう。ただし、残留背景光(ASEを含む)の抑圧は未だ十分ではなく、次年度以降、さらに周期性の光ファイバ型ファブリペロー共振器(FPI)の導入による一層の抑圧を試みる。 3 次世代フォトニクネットワークへの展開を見据えて、学会の場にて光周波数同期網なる概念を発表した。十分な理解を得られたとは言い難いが、今後実績を持って提案を進めてゆく。 4レーザ光の狭線幅化を目的として、光周波数弁別器としてファイバ型FPIを用いる方式を検討した。(ファイバ型FPIは、従来光周波数弁別器として用いられているバルク型FPIと比較して、FM/AM変換効率が大幅に向上できる反面、安定性が小さい。)安定性を向上するため、FPIの共振光周波数を光周波数基準となる安定化レーザにロックする方式について、方式検討を進め光周波数基準への同期誤差抑圧、ファイバ内部の音響振動抑圧等の課題を抽出した。来年度は、これら狭線幅化に対する劣化抑圧法を方式化し、本方式により得られる線幅について定量的に把握する。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
LDを種とするSC光発生では、理論的予測では表に現れない現象が多く観測される。パルスオフ時の背景光が関与したと思われるf-to-2f干渉信号がその一つである。我々が知る限り、過去に報告例も無く、現象解明に時間を要しており、昨年度目標であったCEP制御まで到達できず、やや遅れている状況で絵ある。遅れを取り戻すべく、動作解明を急ぎたい。
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Strategy for Future Research Activity |
1.f-to-2f干渉光SNRを高め、CEP制御を成功させるために、ファイバFPIの導入、ならびに光ゲートの高機能化を図り、背景光抑圧を進める。SNRの向上による周波数高確度化、ならびに安定性の向上を目指す。 2.CEP帰還制御では、分散圧縮用に光ファイバを用いるとループ長が長くなり、ループ制御帯域が十分に確保できなくなる恐れがあるので、回折格子型分散圧縮器を導入し、ループ制御帯域の十分な確保を図る。 3.併行して、1kHz以下を目標にファイバFPIによるレーザスペクトル線幅の観測と、同時に狭線化を図る。
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Research Products
(10 results)