2012 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
23360185
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Research Institution | Tokyo University of Science |
Principal Investigator |
中村 文一 東京理科大学, 理工学部, 講師 (70362837)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
伊藤 博 九州工業大学, その他の研究科, 准教授 (70274561)
山下 裕 北海道大学, 情報科学研究科, 教授 (90210426)
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Project Period (FY) |
2011-04-01 – 2014-03-31
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Keywords | 制御工学 / 知能ロボティックス / トポロジー / 非線形制御 |
Research Abstract |
最小射影法は,制御系が定義された空間とは異なる空間を考え,異なる空間上において制御Lyapunov関数を設計し,元の空間に射影することにより元の空間上における局所半凹制御Lyapunov関数を設計する手法である.本年度はこの異空間が可微分層であることを示し,層の理論を用いて最小射影法を整理することにより一般化最小射影法を開発した.また,最小射影法を飛行ロボットの姿勢制御問題に適用し,局所半凹制御Lyapunov関数および大域制御則を導出した.さらに,姿勢制御問題においてはSO(3)とS^3の空間の対称性より,多層最小射影法,単層最小射影法,ハイブリッド制御が等価になることを明らかにした.また,前年度に開発した強化学習と最小射影法に基づく局所半凹制御Lyapunov関数の設計法を,目標状態が多数ある場合や一般的な空間に適用するための手法を開発した. 最小射影法により制御Lyapunov関数を設計することができないシステムであることがわかっている,代表的な非ホロノミックシステムであるBrockett integratorに対する局所半凹制御Lyapunov関数を発見した.また,導出した局所半凹制御Lyapunov関数を使った制御則を車両型移動ロボットに適用し,実機実験により有効性を確認した. 制御Lyapunov関数を用いた埋込永久磁石同期モータの動的銅損最小化制御法を提案し,シミュレーションにより有効性を確認した.また,2重積分系に対する最適有限時間整定制御則を開発し,Lyapunov関数を導出した.本年度も研究成果報告ワークショップを開催した.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
理論は予想以上の成果が得られている.実験は予定より若干遅れているが問題はすべて解消したため,次年度に期待できる.
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Strategy for Future Research Activity |
本年度に層理論を用いた最小射影法と非ホロノミックシステムに対する局所半凹制御Lyapunov関数が開発できたため,今後は車両型移動ロボットに対する汎用制御則の開発を行う.また相性が良いことがわかってきたため,局所半凹制御Lyapunov関数を使ったモデル規範型適応制御の開発を行う.位相幾何学的ロボティクス分野等で研究がすすめられようとしている代数多様体上の制御問題に対して最小射影法の適用を行う.実験機材の立ち上げが完了したため,今後は移動ロボットおよび同期モータを使った実験により理論の検証を行う.
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Research Products
(17 results)