2012 Fiscal Year Annual Research Report
岩盤掘削ずりに対する溶出試験および不溶化・吸着試験の標準化
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23360202
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
五十嵐 敏文 北海道大学, 工学(系)研究科(研究院), 教授 (90301944)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
米田 哲朗 北海道大学, 工学(系)研究科(研究院), 客員教授 (00002056)
川崎 了 北海道大学, 工学(系)研究科(研究院), 准教授 (00304022)
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Project Period (FY) |
2011-04-01 – 2014-03-31
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Keywords | 原位置カラム / 自然由来重金属 / ヒ素 / 吸着 |
Research Abstract |
自然由来の重金属類を含有する泥質岩の化学的・鉱物学的性状を明らかにし,室内カラム溶出試験を実施した。また,原位置カラム試験を準備し,試験を実施した。室内カラム試験の結果,泥質岩からは環境基準を超過するヒ素,ホウ素,セレンが溶出し,試験初期に高濃度の成分が溶出し,時間の経過とともにその濃度が徐々に低下することが明らかになった。原位置カラム試験でも,同様な溶出傾向が認められた。 上記の溶出試験結果を踏まえ,溶出する重金属類に対する効果的な不溶化材・吸着材による吸着特性を明らかにするために,バッチ吸着試験および室内・原位置カラム吸着試験を実施した。その結果,ヒ素に対しては,人工材料,火山灰などの天然材料ともに吸着効果が高く,溶出ヒ素濃度を効果的に低減できたが,セレンに関しては人工材料,天然材料とも吸着効果はほとんど認められなかった。また,ホウ素に対しては,一部の吸着材で吸着が認められた。とくに,不溶化・吸着効果が認められた材料は,酸化マグネシウムなどでアルカリ性で水酸化マグネシウムを生成し,その沈殿物の中にヒ素などを共沈させる作用を有する材料であった。また,水酸化マグネシウムなどの吸着効果が高かった材料は,ヒ素,ホウ素,セレンが陰イオン形態であることから,適用されるpH範囲において,その荷電を中和しうる表面が正の荷電を有するものであった。さらに,原位置カラム試験に吸着材として使用した現地発生土はヒ素に対してとくに有効であった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
当初予定していた室内試験のほか、原位置試験も順調に進んでいる。
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Strategy for Future Research Activity |
原位置カラム試験を継続するとともに,ヒ素などの重金属類の吸着・不溶化現象の特徴を踏まえ,地球化学モデル等を用いて評価するとともに,溶出試験,吸着試験,不溶化試験の標準試験法の構築を進める。
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Research Products
(10 results)