2011 Fiscal Year Annual Research Report
積雪寒冷地域における住宅地の雪堆積形成からみた計画ガイドラインの開発
Project/Area Number |
23360269
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
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Research Field |
Town planning/Architectural planning
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Research Institution | Hokkaido Institute of Technology |
Principal Investigator |
谷口 尚弘 北海道工業大学, 空間創造学部, 准教授 (80337013)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
細川 和彦 北海道工業大学, 空間創造学部, 准教授 (10347750)
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Keywords | 住宅地計画 / 住宅計画 / 計画ガイドライン / 積雪寒冷地域 / 雪堆積形成 / 空中撮影法 / 雪処理計画 |
Research Abstract |
これまでの住宅地の雪処理計画に対する提案は,アンケート調査や模擬的なシミュレーションから提案されているものが多いが,本研究では空中撮影(空撮)を基に大量なデータを収集及び画豫解析し,雪堆積形成の状況を多面的に分析・解析しながら雪処理対策のための住宅地計画及び住宅計画について計画ガイドラインを提案することが目的である。平成23年度は、的確な調査街区の選定と調査実施について検討するのとともに,街区内及び敷地内における大まかな雪堆積形成の状況を分析するために,対象住宅地の18街区において空中撮影を3回実施し,画像データを収集した。今回の空撮については,対象住宅地全体を鳥轍的にみるために,パラグライダーにカメラを搭載し上空300~450mから垂直方向および斜め方向の空撮を実施した。また,これまでの気象データをもとに空中撮髭を実施する日を検討した。 空撮における雪堆積状況は,各住戸の玄関前(玄関から道路までのアプローチ部分)と青空駐車部分で除雪されていることが確認できた。また,住戸周辺に除雪された雪が堆積しているのとともに,屋根からの落雪による大きな雪山(雪堆積)の状況がよみとれた。それらの屋根形態は多数が傾斜屋根であり,とりわけ勾配屋根の住戸では住戸後方部分および側面部分で屋根からの落雪した雪が堆積されていることも確認できた。さらに,傾斜屋根でも住戸の屋根面にはそのまま雪が堆積している住戸もあり、落雪防止の屋根葺き材を採用していると考えられる。しかし,落雪屋根において南西面または南面の屋根に雪が堆積していなくかつ北東面は屋根に雪がそのまま堆積している住戸がある。これは屋根に日射があたり、それにより落雪が発生していること、北東は日射が当たらないため堆積されているものと考えられる。 以上の住戸配置や住戸形態,雪堆積状況等から雪処理問題が発生しやすそうな住戸街区を4つ選定した。今年度はこの4街区を重点的に調査・分析し,計画ガイドラインを検討する予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
調査対象時期が冬期間(12月頃から翌3月末)のためデータ収集が年度末になる。よって,現時点においては大まかなデータ分析のみできている。詳細なデータ解析はこれからとなるが,現在においてはおおむね順調に進んでいる。
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Strategy for Future Research Activity |
住戸配置や住戸形態,雪堆積状況等から雪処理問題が発生しやすそうな住戸街区を4つ選定した。今年度はこの4街区を重点的に調査・分析し,計画ガイドラインを検討する予定である。また,空中撮影の時期を,降雪初期-降雪中期-最高積雪時とすることを念頭におき、昨シーズン(2011-2012冬期)の気象データをもとに再度検討する予定である。
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Research Products
(5 results)