2011 Fiscal Year Annual Research Report
細胞内品質管理プロセスを用いた次世代蛋白質生産システム創製
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23360371
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Research Institution | The University of Tokushima |
Principal Investigator |
大政 健史 徳島大学, 大学院・ソシオテクノサイエンス研究部, 教授 (00252586)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
間世田 英明 徳島大学, 大学院・ソシオテクノサイエンス研究部, 准教授 (10372343)
白井 昭博 徳島大学, 大学院・ソシオテクノサイエンス研究部, 助教 (40380117)
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Keywords | 小胞体ストレス応答 / チャイニーズハムスター卵巣細胞 / 蛋白質医薬品 / 糖鎖 / 細胞培養 |
Research Abstract |
抗体医薬を代表とする蛋白質医薬品は、我が国においても大きな市場を形成している。現在、我が国で上市されている蛋白質性医薬品84品目のうち、大腸菌(28品目)に次いで多い22品目がチャイニーズハムスター卵巣(CHO)細胞を用いて生産されている。CHO細胞は10g/Lを超える高レベル生産も可能であり、g/Lレベルの生産を行うことにより、その生産コストも大腸菌、酵母とそん色ないg数ドルのレベルにまで引き下げることができる。一方、CHO細胞を用いた蛋白質生産技術は、もはや完成された技術と誤解されがちであるが、大腸菌や酵母と比較して生産細胞の構築には大きな問題点があるといわざるを得ない。現在、高生産を実現する細胞株の構築は、1年近くにわたる長期の試行錯誤による構築期間が必要であるが、時間をかけてスクリーニングしても高生産株が得られない場合も多く、生産性が上昇しない理由も十分に解明されていない。本研究では、細胞内における品質管理プロセスに着目し、品質管理機構の解明と制御を通してこれらの次世代型蛋白質を高度に生産可能な次世代の蛋白質生産システムを構築する。平成23年度は(1)網羅的遺伝子発現解析による生産性向上メカニズムの解明に関しては、既に高生産を実現可能であるATF4高発現株の網羅的発現解析を通して、PERK経路の活性化のメカニズムを探り、ATF4高発現細胞株において関連すると推定される発現遺伝子配列を得た。さらに、(2)複雑なドメイン構造をもつ蛋白質を対象とした生産性向上プロセス構築に関しては、ドメイン構造の例として、抗体IgG分子を取り上げ、この発現細胞株に小胞体ストレス応答に関連する遺伝子を導入することにより、生産性向上を検討し、現在発現株を得ており、評価を行っている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
2011年の夏に新たにCHO細胞の全ゲノム情報が公開されたため、本情報を取りこんでさらに深化させた解析を行うために、検討する時間が必要となった。そのため、網羅的遺伝子解析実験の時期が変更となり、当初の予定より少し遅れて研究が進行している。
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Strategy for Future Research Activity |
今後の推進方策として、特に、(1)網羅的遺伝子発現解析の推進によって得られた遺伝子の機能解析、ならびに複雑なドメイン構造をもつ蛋白質による実証の2点に注力して研究を推進を行っていく予定である。
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Research Products
(8 results)