2012 Fiscal Year Annual Research Report
細胞内品質管理プロセスを用いた次世代蛋白質生産システム創製
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23360371
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Research Institution | The University of Tokushima |
Principal Investigator |
大政 健史 徳島大学, ソシオテクノサイエンス研究部, 教授 (00252586)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
鬼塚 正義 徳島大学, ソシオテクノサイエンス研究部, 助教 (80571174)
白井 昭博 徳島大学, ソシオテクノサイエンス研究部, 助教 (40380117)
間世田 英明 徳島大学, ソシオテクノサイエンス研究部, 准教授 (10372343)
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Project Period (FY) |
2011-04-01 – 2014-03-31
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Keywords | 小胞体ストレス応答 / チャイニーズハムスター卵巣細胞 / 蛋白質医薬品 / 糖鎖 / 細胞培養 |
Research Abstract |
抗体医薬を代表とする蛋白質医薬品は、世界の製薬産業の成長エンジンとなっている。我が国で上市されている蛋白質性医薬品のうち、26%がチャイニーズハムスター卵巣(CHO)細胞を用いて生産されており、CHO 細胞は10g/L を超える高レベル生産も可能であり、g/L レベルの生産により、生産コストも大腸菌、酵母とそん色ないg 数ドルのレベルにまで引き下げることができる。ここでは、CHO 細胞を用いた蛋白質生産技術の大きなボトルネックの一つと考えられている細胞内における翻訳・翻訳語修飾以降のプロセスに焦点をあて、生産性向上に関する基盤的研究を行う。特に、本課題では、細胞内における品質管理プロセスに着目し、品質管理機構の解明と制御を通してこれらの次世代型蛋白質を高度に生産可能な次世代の蛋白質生産システムを構築する。平成24年度は前年度に引き続き、①網羅的遺伝子発現解析による生産性向上メカニズムの解明に関しては、 既に高生産を実現可能であるATF4高発現株の網羅的発現解析を通して、PERK経路の活性化のメカニズムを探り、ATF4高発現細胞株において関連すると推定される発現遺伝子配列を得、これについて機能解析を行った。候補遺伝子として得られた3種類より、1種類の遺伝子を絞り込み、これを用いた発現系を構築し、糖タンパク質生産CHO細胞に導入することにより、生産性向上に及ぼし効果について検討している。さらに、②複雑なドメイン構造をもつ蛋白質を対象とした生産性向上プロセス構築に関しては、ドメイン構造の例として、抗体IgG分子を取り上げ、この発現細胞株に小胞体ストレス応答に関連する遺伝子を導入することにより、生産性向上を検討した。その結果、PERK経路の活性化メカニズムとしてATF4を利用することにより、より複雑なIgG分子についても生産性向上効果を示すという結果が得られている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
2012-13年にかけて新たにチャイニーズハムスター、CHO細胞の次世代シークエンス解析情報が公開されたため、本情報を取りこんでさらに深化させた解析を行うために、検討する時間が必要となり、少し計画が後ろ倒しとなったが、現在では、本情報も参考にしながら研究が推移し、概ね順調に進展している。
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Strategy for Future Research Activity |
今後の推進方策として、これまでの結果を融合させ、網羅的遺伝子発現解析の推進によって得られた遺伝子の機能解析ならびにその応用について取り纏めを行う予定である。また、ゲノム推進課題にも選定されているので、その結果も融合させて取り纏める。
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Research Products
(25 results)