2013 Fiscal Year Annual Research Report
細胞内品質管理プロセスを用いた次世代蛋白質生産システム創製
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23360371
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Research Institution | The University of Tokushima |
Principal Investigator |
大政 健史 徳島大学, ソシオテクノサイエンス研究部, 教授 (00252586)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
鬼塚 正義 徳島大学, ソシオテクノサイエンス研究部, 助教 (80571174)
白井 昭博 徳島大学, ソシオテクノサイエンス研究部, 助教 (40380117)
間世田 英明 徳島大学, ソシオテクノサイエンス研究部, 准教授 (10372343)
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Project Period (FY) |
2011-04-01 – 2014-03-31
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Keywords | 小胞体ストレス応答 / チャイニーズハムスター卵巣細胞 / 蛋白質医薬品 / 糖鎖 / 細胞培養 |
Research Abstract |
抗体医薬を代表とする蛋白質医薬品は、世界の製薬産業の成長エンジンとなっている。我が国で上市されている蛋白質性医薬品のうち、26%がチャイニーズハムスター卵巣(CHO)細胞を用いて生産されており、CHO細胞は10g/Lを超える高レベル生産も可能である。特に、本課題では、細胞内における品質管理プロセスに着目し、品質管理機構の解明と制御を通してこれらの次世代型蛋白質を高度に生産可能な次世代の蛋白質生産システムを構築するための基盤的研究を行った。 平成25年度は最終的な総括として 1.前年度に得られた、網羅的遺伝子発現解析による生産性向上メカニズムの解明に関しては、既に高生産を実現可能であるATF4高発現株の網羅的発現解析を通して、PERK経路の活性化のメカニズムを探り、ATF4高発現細胞株において関連すると推定される発現遺伝子配列を得、候補遺伝子として得られた3種類により、1種類の遺伝子を絞り込んだ。 2.複雑なドメイン構造をもつ蛋白質を対象とした生産性向上プロセス構築に関しては、ドメイン構造の例として、抗体IgG分子を取り上げ、この発現細胞株に小胞体ストレス応答に関連する遺伝子を導入することにより、生産性向上を検討した結果、PERK経路の活性化メカニズムとしてATF4を利用することにより、より複雑なIgG分子についても生産性向上効果を示す効果とあわせて、1.によって得られた因子をIgG分子を生産するCHO細胞に対して適応した結果、ある一定以上の比生産速度の向上効果ならびに生産濃度の上昇がみられた。一方、この遺伝子は、直接的には品質管理プロセスとは関連しない遺伝子であり、これまで知られていないメカニズムによっても品質管理プロセスが制御されていると推定され、さらなる生産性向上への手掛かりが得られた。
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Current Status of Research Progress |
Reason
25年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
25年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(5 results)