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2012 Fiscal Year Annual Research Report

細菌膜貫通センサーを介した情報伝達の構造基盤

Research Project

Project/Area Number 23370051
Research InstitutionOsaka University

Principal Investigator

今田 勝巳  大阪大学, 理学(系)研究科(研究院), 教授 (40346143)

Project Period (FY) 2011-11-18 – 2014-03-31
Keywords分子機械 / 走化性センサー / 膜タンパク質 / 生体分子
Research Abstract

外部情報の取得は、細胞が生きていく上で欠かせない。細菌の走化性センサーは広いダイナミックレンジを持ち、刺激物質濃度の時間変化、信号を記憶する仕組みを有するインテリジェントセンサーで、温度・pH等も感知する多機能センサーである。本研究では、膜貫通領域を含むセンサー分子の構造、異なるリガンドを認識するセンサー分子の構造を解明すると共に、様々な変異体センサーのリガンド結合を直接測定し、リガンド結合、信号発生、細胞内への信号伝達の機構を原子レベルで明らかにすることを目的としている。本年度の研究成果は以下の通りである。
・Mlp24リガンド結合部の構造解析:コレラ菌のアミノ酸走化性センサーMlp24のリガンド結合部の解析が大きく進んだ。結晶化に成功したMlp24リガンド結合ドメインのX線結晶構造解析を行い、空間群C2の結晶から2.4A分解能の回折強度データを収集した。Mlp37リガンド結合ドメイン構造を用いた分子置換により構造解析を行い、現在精密化を行っている。Mlp24は結晶中で2量体を形成していたが、その様子は近縁のMlp37のリガンド結合ドメイン2量体と大きく異なっていた。また、Mcp_NがAlaを結合した状態で解かれていたが、今回はリガンドを結合していない状態の構造が明らかになった。両者の比較から、リガンド結合に大きな構造変化が伴うことが明らかになった。また、Mlp24、Mlp37について、様々なアミノ酸との複合体結晶の作成に成功した。
・膜貫通部を含む細菌走化性受容体の精製:大腸菌由来Tar全長、およびHAMPドメインまでを含む1-266フラグメントの大量発現と精製に成功した。結晶化スクリーニングを開始した。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

3: Progress in research has been slightly delayed.

Reason

研究目的は23年4月研究開始を想定して作成していたが、交付内定が行われたのが23年秋であり、研究開始が半年遅れているため。

Strategy for Future Research Activity

膜貫通領域を含む試料の大量精製が可能になったので、結晶化を進める。
Mlp24は、Ser, Arg, Asn, Proと性質の異なるアミノ酸を認識する。また、Mlp37も同様に性質の異なるアミノ酸の一群を認識する。そこで、これらを結合した状態の受容体部の構造解析を進め、性質の異なる分子を認識する機構の解明を進める。既に、いくつかの結晶の作製に成功しており、これらのデータ収集と構造解析を進める。また、Mlp24は溶液中で会合解離の平衡状態にある。リガンド結合による平衡状態の変化を調べる。

  • Research Products

    (2 results)

All Other

All Presentation (2 results)

  • [Presentation] X-ray crystallographic analysis of a chemoreceptor protein of Vibrio cholerae, Mlp24

    • Author(s)
      住田一真
    • Organizer
      日本生物物理学会第50回年会
    • Place of Presentation
      名古屋大学(名古屋)
  • [Presentation] コレラ菌走化性受容体Mlp24の結晶構造解析

    • Author(s)
      住田一真
    • Organizer
      第85回日本生化学会大会
    • Place of Presentation
      福岡国際会議場・マリンメッセ福岡(福岡県)

URL: 

Published: 2014-07-24  

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