2013 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
23380047
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
有岡 学 東京大学, 農学生命科学研究科, 准教授 (20242159)
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Project Period (FY) |
2011-04-01 – 2014-03-31
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Keywords | ホスホリパーゼA2 / リン脂質 / ミトコンドリア / 神経成長因子 |
Research Abstract |
課題1 麹菌の持つ2つの分泌型PLA2 (sPLA2)であるsPlaA、sPlaB、および細胞質型PLA2 (cPLA2) 様タンパク質であるAoPlaAの酵素学的性質を解析した。1-パルミトイル-2-[14C]オレオイルホスファチジルコリン (PC) を基質に用いた反応産物を薄層クロマトグラフィーで解析したところ、sPlaAではPLA2活性が確認されたが、sPlaBを用いた場合、予想外にも2-[14C]オレオイルリゾPCと考えられるスポットが検出され、sPlaBがPLA2ではなく、PLA1活性を持つことが示唆された。確認のため、マススペクトロメトリーを用いた解析を行ったところ、1-パルミトイル-2-オレオイルPCと反応させた場合、sPlaBからは2-オレオイルリゾPCのピークが検出され、上記の結果が確かめられた。以上の結果から、sPlaBはsPLA2様の配列を持つにもかかわらず、PLA1であることが確認された。 AoPlaAタンパク質についても大腸菌での生産ののち、精製してその酵素学的性質を調べた。その結果、PCに対しては活性が認められなかったが、ホスファチジルエタノールアミン (PE) に対してPLA2活性を持つことが確認された。また、動物cPLA2において活性中心であることが示されている残基をアラニンに置換した変異体ではPEに対する活性は認められず、AoPlaAが動物cPLA2と同様の触媒機構によりPEを分解することが明らかとなった。 課題2 リゾホスファチジルコリン (LPC) による、神経成長因子 (NGF) によるMAPキナーゼ (MAPK) のリン酸化を増強し、その増強効果はNGFの受容体であるTrkAの細胞外ドメインを介したものであることが分かっている。COS1細胞から精製したマウス由来sPLA2-IB、IIA、VおよびXの添加効果を検討したところ、sPLA2-Xの添加によりPC12細胞のMAPKリン酸化の増強が観察された。
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Current Status of Research Progress |
Reason
25年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
25年度が最終年度であるため、記入しない。
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