2011 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
23380187
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
大崎 満 北海道大学, 大学院・農学研究院, 教授 (60168903)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
佐藤 寿樹 北海道大学, サステイナビリティ学教育研究センター, 客員研究員 (10532468)
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Keywords | サトヤマモデル / 食料・エネルギー自立 / 地域連携 / 都市-農村連携 / バイオマス / 物質循環 |
Research Abstract |
今年度は、まず北海道のサトヤマモデルへ向けた全体観を把握するために、第一次産業バイオマスをベースとした、北海道の各市町村における食料、エネルギー、飼料、肥料、CO2に関する自給ポテンシャルを分析し、各振興局および地域生活経済圏の連携による食料・エネルギー自立構造を示した。また、地域を対象とした分析として、環境モデル都市である北海道下川町を林業主体地域とし、その周辺地域との連携構造を分析した。そして、アジア型サトヤマモデルへの展開アプローチとして、インドネシア、韓国における調査活動を実施した。今年度の研究成果の意義は、第一次産業バイオマスをサトヤマ的な概念で利活用することによる食料・エネルギーの自立構造を示した点にある。この成果は、アジア型サトヤマモデルへ展開するうえで重要な基本モデルとなる。 具体的内容は以下のとおりである。 (1)北海道全体観の分析:北海道の食料・エネルギー自立構造の分析 第一次産業バイオマスの循環利用により、北海道の食料・エネルギーは自立可能なポテンシャルを有していることを示し、その前提条件として農村内物質循環と都市-農村連携が重要であることが明確となった。 (2)地域を対象とした分析:地域連携分析、エコロジカルフットプリント試算 北海道下川町を例として、食料・エネルギーに関する地域連携構造を分析した。また、北海道の地域を対象としたエコロジカルフットプリントの試算のため、その方法論整理とデータ収集を行った。 (3)アジア型サトヤマモデルへのアプローチ:インドネシア、韓国のサトヤマ調査 インドネシア大学のIndrawan教授を下川町へ招き、インドネシアとのサトヤマ的な考え方の情報交流を行った。また、韓国におけるサトヤマ的な取組を現地調査した。対象地は、鎮安(チナン)郡と奉化(ポンファ)郡であり、それぞれに6次産業化と炭素循環をテーマとした地域活性化施策を行っており、アジア型サトヤマモデルの基礎データを収集できた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
今年度の研究においては、北海道の各市町村を対象とした食料・エネルギー指標に関する分析はほぼ完了し、進捗として進んでいると評価できるが、エコロジカルフットプリント指標の分析にやや遅れが出ている。また、アジア型モデル展開へのアプローチとして、インドネシア、韓国の調査を行い、この点は予定通りと評価できる。論文としてまとめることもでき、全体としておおむね順調に進展していると評価できる。
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Strategy for Future Research Activity |
1.エコロジカルフットおよびカーボンフットプリントの指標に関する各市町村の分析を行う。 2.地域連携、産業連携による各指標のコベネフィットとトレードオフを分析する。 3.インドネシア、ベトナム、韓国などアジアのサトヤマ的概念の調査を行う。 4.アジア型サトヤマモデルへの展開の条件を整理する。
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Research Products
(2 results)