2013 Fiscal Year Annual Research Report
インスリン抵抗性惹起因子・改善因子による生体内幹細胞機能への影響
Project/Area Number |
23390056
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Research Institution | Shiga University of Medical Science |
Principal Investigator |
今村 武史 滋賀医科大学, 医学部, 准教授 (00552093)
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Project Period (FY) |
2011-04-01 – 2014-03-31
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Keywords | 幹細胞機能 / インスリン抵抗性因子 / iPS細胞 |
Research Abstract |
本研究では、糖尿病を含むインスリン抵抗性病態下では幹細胞障害を生じるという仮説を検証することを目的としている。今年度、レポーターiPS細胞を健常および糖尿病カニクイザル個体へ生体内移植することにより、糖尿病病態因子によるin vivoでの影響評価を実施するため、昨年度に引き続きレポーターiPS細胞と同一のMHCハプロタイプを有する移植免疫寛容カニクイザル個体の作出を試みた。同一MHCホモ個体は1頭しか存在しないため、同個体より採取した精液を用いた人工授精を実施し、同一MHCヘテロの移植免疫寛容個体の作出を目指した。しかし、受精卵胚移植後の妊娠成立率が低く、加えて死産が続いたため期間内に移植免疫寛容個体を作出するには至らなかった。そこで代替法として、細胞移植用免疫隔離カプセルの開発を進め、カニクイザル背部肩甲骨下部の皮下脂肪組織内にiPS細胞カプセルの生体内移植を実施した。移植用カプセルの強度上の問題により2週間以上の生体内移植は困難であったが、健常カニクイザル脂肪組織内に移植されたiPS細胞では脂肪細胞特異的遺伝子の発現亢進を認めた。II型糖尿病モデルとして、6頭のカニクイザルに24週間の高脂肪食負荷を実施後に糖負荷試験(ivGTT)による判定を行ったところ、顕性糖尿病には至らなかったが2頭に耐糖能障害の出現を認めた。これらのインスリン抵抗性個体に対するiPS細胞カプセル移植の結果、健常個体に移植したiPS細胞に比べ、内因性未分化因子の遺伝子発現が亢進しており、幹細胞分化能が抑制されていることが判明した。今後、インスリン抵抗性個体数を増やした確認実験を要する。上記同様に、生体内幹細胞から血管内皮前駆細胞への分化にも抵抗性に働くと考えられ、HMG-CoA還元酵素阻害薬によるラット大動脈血管内皮機能の改善効果を見出した。組織内幹細胞機能との関連について更に検討を行う。
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Current Status of Research Progress |
Reason
25年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
25年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(6 results)
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[Journal Article] Effects of atorvastatin, amlodipine, and their combination on vascular dysfunction in insulin-resistant rats.2014
Author(s)
Okamura T, Tawa M, Geddawy A, Shimosato T, Iwasaki H, Shintaku H, Yoshida Y, Masada M, Shinozaki K, Imamura T.
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Journal Title
J Pharmacol Sci.
Volume: 124
Pages: 76-85
Peer Reviewed
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[Journal Article] The gut microbiota suppresses insulin-mediated fat accumulation via the short-chain fatty acid receptor GPR43.2013
Author(s)
Kimura I, Ozawa K, Inoue D, Imamura T, Kimura K, Maeda T, Terasawa K, Kashihara D, Hirano K, Tani T, Takahashi T, Miyauchi S, Shioi G, Inoue H, Tsujimoto G.
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Journal Title
Nat Commun.
Volume: 4
Pages: 1829-1840
DOI
Peer Reviewed
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