2013 Fiscal Year Annual Research Report
ヘリコバクターピロリ病原因子CagAの病原生物活性に関わる分子構造基盤の解明
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23390076
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
東 秀明 北海道大学, 人獣共通感染症リサーチセンター, 教授 (20311227)
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Project Period (FY) |
2011-04-01 – 2014-03-31
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Keywords | 細菌感染 / 分子モデリング |
Research Abstract |
申請者は、ヘリコバクターピロリCagAタンパク質を用いた構造解析を進めてきた。プロテアーゼ限定分解等の解析により、CagAが二つのドメインで構成され、生物活性に重要なCagA C末端領域には高次構造が存在する一方で、自由度の高い不規則構造も併せて存在していることが明らかとなった。また、CagAのN末端フラグメントを用いた結晶化スクリーニングを行い、CagA タンパク質結晶を得ることに成功しX線構造解析を進めた。当初得られた結晶では、部分的な解析像を得ることに成功したが、詳細な構造情報を得られなかった。解像度の向上を図るため、X線構造解析に影響を及ぼしていると予想されたアミノ酸残基を置換し、一連の変異型CagA N末端フラグメントを作出、解析し、主目的の一つであるCagA分子構造の解明に成功した(Hayashi T. et al. Cell Host Microbe, 2012)。そこで、これまでのCagA分子構造解析で得られた技術・情報を利用し、細菌性病原因子の分子構造情報を基盤とした、細菌感染症の予防法開発を試みた。炭疽菌病原因子の一つ Protective antigen (PA)の分子立体構造情報を基にin silico 解析を進め、新規抗炭疽ワクチンを目的とした抗原性、分子安定性の検討ならびに分子モデリングを行った。その結果、PA多量体上で隣接したPA分子で表現される、タンパク質四次構造を再現する新規人工タンパク質を作出した。得られた人工分子を用いたマウス免疫実験を行った結果、作出した人工分子により炭疽病原因子に対する抗体価の上昇が確認され、また、培養細胞を用いた毒性試験では、免疫マウス血清によって病原因子の毒性が軽減されることが確認された。
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Current Status of Research Progress |
Reason
25年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
25年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(7 results)
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[Journal Article] Genome Sequence of Bacillus anthracis outbreak strain in Zambia, 20112014
Author(s)
Ohnishi N., Maruyama F., Ogawa H., Kachi H., Yamada S., Fujikura D., Nakagawa I., Hang'ombe B.M., Thomas Y., Mweene A.S., Higashi H.
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Journal Title
Genome Announc
Volume: 2
Pages: e00116-14
DOI
Peer Reviewed
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[Journal Article] Caspase 3 Silencing Inhibits Biomechanical Overload-Induced Intervertebral Disk Degeneration.2013
Author(s)
Yamada K., Sudo H., Iwasaki K., Sasaki N., Higashi H., Kameda Y., Ito M., Takahata M., Abumi K., Minami A., Iwasaki N.
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Journal Title
Am. J. Pathol.
Volume: 184
Pages: 753-764
DOI
Peer Reviewed
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