Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
十川 千春 岡山大学, 大学院・医歯薬学総合研究科, 助教 (10253022)
前川 賢治 岡山大学, 岡山大学病院, 講師 (20304313)
松香 芳三 岡山大学, 大学院・医歯薬学総合研究科, 准教授 (90243477)
十川 紀夫 岡山大学, 大学院・医歯薬学総合研究科, 准教授 (30236153)
北山 滋雄 岡山大学, 大学院・医歯薬学総合研究科, 教授 (80177873)
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Research Abstract |
目的 我々の予備的検討から,SB頻度とセロトニン(5-HT)神経終末の濃度制御機能の1つであるセロトニントランスポーター(SERT)の5-HT取り込み能とSB頻度に関係が認められた。しかし,SB頻度とSERT輸送能の関係は未だ十分明らかでない。そこで本研究では,SB頻度とSERT輸送能の関係を解明することを目的に横断研究を行った。 方法 被験者は,平成23年度岡山大学歯学部6年時生全員59名(男性/女性;31名/28名,平均年齢25.4+/-2.32歳)のうち,除外基準に合致しない者全員とした。除外対象は,動的矯正治療中の者,過去6ヶ月以内に中枢性向精神薬を服用もしくは口腔内装具を使用した者およびアトピー性皮膚疾患を有する者とした。 被検者は自宅にて3日間連続してSB頻度を測定させ,そのスコアの総和を各被験者のSBレベルとした。この一連のSB測定が終了した午前8時30分から午前9時の間に各被験者より静脈血を16ml採取した。末梢血中の血小板分画中のSERT量,総蛋白質量およびSERTによる5-HT取り込み能(取り込み量,取り込み速度(Vmax),親和性(km))について計測を行った([3H]5-HT uptake assay)。これら分画SERT量,5-HT取り込み能と連続3日間のSBレベルとの関連ならびにVmax,kmとの関連についても検討を行った。 結果 最終解析対象被験者43名(男性/女性:22名/21名,平均年齢25.4+/-2.56歳)の3日間のSBレベルの総合とSERTによる5-HT取り込み量との間には,有意な負の相関が認められた(p<0.05,ρ=-0.31,Spearmanの順位相関係数)。一方,SBレベルの総和と血小板量,SERT量,Vmax,kmとの間には,有意な相関は認められなかった(p=0.08,0.15,0.71,0.68,Spearmanの順位相関係数)。 以上より,睡眠時ブラキシズムの頻度にはSERT量の多寡ではなく,SERTによる5-HT輸送能の差異が関与している可能性が示された。
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Strategy for Future Research Activity |
今年度の研究を実施した結果,睡眠時ブラキシズムを測定する簡易計測装置の改変,特に測定閾値,評価方法の修正の必要性を強く感じた。そのため次年度では,現行の睡眠時ブラキシズム計測装置の改変も併せて行う必要がある。 ただし,この計測装置の改変は本申請に予め組み込まれた事項であり,研究協力者とも緊密に連絡をとっている。そのため,次年度以降も当初の予定に従い円滑に研究を遂行することが可能と思われる。
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