2013 Fiscal Year Annual Research Report
ハイブリッドセンシングを用いた乳幼児睡眠のビデオ画像自動評価システムの開発と適用
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23390513
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Research Institution | Nagasaki University |
Principal Investigator |
江藤 宏美 長崎大学, 医歯(薬)学総合研究科, 教授 (10213555)
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Project Period (FY) |
2011-04-01 – 2015-03-31
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Keywords | 乳児 / 睡眠・覚醒 / 行動分析 / 自動判定システム / 添い寝 / Webシステム / ハイブリッド / 乳幼児突然死症候群 |
Research Abstract |
本研究は、ハイブリッドセンシング睡眠評価システムの開発を行うため、装置のハード、ソフト面から開発を行っている。ハード面に関しては、行動分析・音声分析ができるようなデータソースの収集機械、ソフト面に関しては、行動を数値的に捉えられるような画像分析、運動量分析の開発と信頼性の確保、音声に関する分析ソフトを作成している。引き続き、以下の3点を目標とした。1.行動・音声分析システムの自動判定の開発にむけて機器を実装する。2. 小児睡眠研究者との討議を行いシステムを洗練させる。3.データ集積を行い、システムの信頼性の検討を行う。 1.については、大容量の画像データのハード面に関してはほぼ実装できた。ビデオカメラ(SONY, Handycom, HDR-PJ760)にて、画像と音声をとらえ、スリム化を図った。夜間の暗環境では赤外線を利用し、生活環境に影響を及ぼさず自然環境下の睡眠状態の把握を行えた。そして、画像解析ソフトを2タイプ作成し、比較検討した。また、運動量の測定を行っているactiwatchのデータから、自己相関を算出する分析ソフトを作成した。 2.については、学会などの対外的な場を利用して、新生児・小児睡眠研究者と交流し、ネットワークを広げた。5月日本赤ちゃん学会、8月ISMSJ(日本睡眠臨床医学会)、11月Pediatric Sleep Medicine Conferenceに出席した。乳児の睡眠観察については、睡眠研究者の関心は高く、汎用性について討議した。 3.については、実装したハードシステムを用いて、乳幼児の生後2週から25週までの睡眠情報を集積した。生後2週目、4週目、7週目、12週目、25週目の5時点を、4事例の協力を得て、縦断的に画像・音声・運動量のデータ収集を行った。本データは、システムの自動判定のためのデータとして、睡眠時と覚醒時の睡眠パラメータの分析を進めた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
ハードの実装はほぼできあがり、研究協力者を募り、データ収集・データ蓄積を行っている。このデータを使用して、ハイブリッドセンシング睡眠評価システムの運用に向けて準備を進めている。
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Strategy for Future Research Activity |
最終年として、ハイブリッドセンシング睡眠評価システムの完成を目指す。システムのハード開発については、ほぼ確定することができた。ソフトについて、共同研究者とのミーティングを定期的に行い、システムの完成に努める。データ収集はさらにリクルートし、研究協力者を追加する。 ソフトの開発にあたって、視覚的評価については、今年は確実に行えるように計画的に進める必要がある。
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