2011 Fiscal Year Annual Research Report
多理論統合モデルを用いた介護予防プログラム介入のランダム化比較試験
Project/Area Number |
23390527
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
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Research Field |
Community health/Gerontological nurisng
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Research Institution | Nishikyushu University |
Principal Investigator |
村田 伸 西九州大学, リハビリテーション学部, 教授 (00389503)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小野 ミツ 九州大学, 大学院・医学研究院, 教授 (60315182)
大山 美智江 福岡県立大学, 人間社会学部, 研究員 (40448816)
山崎 先也 富山大学, 医学薬学研究部, 准教授 (20352354)
村田 潤 長崎大学, 医歯(薬)学総合研究科, 准教授 (00304428)
堀江 淳 神戸国際大学, リハビリテーション学部, 准教授 (60461597)
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Keywords | 多理論統合モデル / 介護予防 / プログラム介入 / ランダム化比較試験 / 地域在住高齢者 |
Research Abstract |
<福岡県福智町及び佐賀県神埼市に在住する高齢者の身体・認知・精抑心理機能の実態調査> 本年度は、福岡県福智町および佐賀県神埼市に在住している65歳以上の高齢者298名(男性68名、女性230名)の身体・認知・精神心理機能の実態調査を実施した。調査は転倒経験の有無、身体機能評価として握力、下肢筋力、柔軟性、上肢巧緻性、立位バランス、歩行能力、活動能力を評価した。認知機能の評価としてはMini-Mental State Examinationの他に注意力としてTrail making testを評価した。また、心理面の評価として主観的健康感、生活満足度、生きがい感、人間関係に対する満足度をVisual Analogue Scaleで評価した。 身体機能について、年代と性別を比較すると、年代別では、Timed Up&Go testにのみ有意差が認められた。性別でみると、握力、上体起こし、大腿四頭筋筋力は男性が有意な高値を示した。一方、長座位前屈距離は、女性の方が有意に高かった。これらの結果から、高齢者の身体機能は、年代差よりも性差があることが考えられる。そのため、効果的な健康指導に繋げるためには、特に性差に注目した運動指導が必要と考えられた。 また、転倒リスクが高いとされる運動器不安定症に該当する高齢者が女性で73名、男性が6名存在し、圧倒的に女性が多かった。さらに、年齢を調整した共分散分析において、女性では筋力や歩行能力に有意差が認められ、該当者は非該当者よりも低値を示した。これらのことから、より女性の転倒予防を含めた介護予防対策の必要性が示された。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
今年度は、効果的な集団的介護予防プログラムを立案するためのベースライン調査を行った。対象者数が計画よりもわずかに少なかったが、研究を進めるうえで支障がない範囲の高齢者の調査が行えた。調査の内容は計画通りの項目が評価できた。
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Strategy for Future Research Activity |
本研究は、当初の計画通り進める予定である。24年度は、対象高齢者に介護予防プログラムを実施し、ランダム化比較試験によって、どの介入方法が介護予防に効果的であるのかを検証する。さらに、25年度以降に個別最適化した介護予防プログラムの構築を目指す。具体的には、介護予防に効果が認められた介入方法について、その継続性と介護予防との関連について4年間フォローアップし、1年毎に比較検討する。また、新たに募集した対象高齢者に対して、介護予防プログラムの実施に対する参加者の準備状態に応じて、彼らの行動変化ステージに即した継続性のある個別最適化プログラムを開発する。
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Research Products
(5 results)