2011 Fiscal Year Annual Research Report
落雷の最終雷撃過程の完全解明とこれに基づいた帰還雷撃モデルの改善
Project/Area Number |
23403007
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
|
Section | 海外学術 |
Research Field |
Meteorology/Physical oceanography/Hydrology
|
Research Institution | Gifu University |
Principal Investigator |
王 道洪 岐阜大学, 工学部, 准教授 (20273120)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
高木 伸之 岐阜大学, 工学部, 教授 (80179415)
|
Keywords | 雷 / 帰還雷撃 / 雷害 / リーダ放電 / 最終雷撃過程 |
Research Abstract |
計画通り、筆者らが所有していた落雷の最終雷撃過程観測専用高速カメラシステム1号機と2号機を整備し、新たに光強度のダイナミックレンジが100倍広い3号機を作成した。これらの高速カメラを2011年の7月よりフロリダ大学のロケット誘雷実験場に設置でき、フロリダ大学の雷研究グループと共同で雷の最終雷撃過程の観測を開始した。現在までに近距離の自然落雷5例、ロケット誘雷4例のデータの収得に成功した。これらのデータについての解析は今も続けているが、中間結果として、以下のようにまとめる。 1.自然雷もロケット誘雷もその帰還雷撃がある高さで開始され、双方向に進展することが分かった。その開始高度はおよそ15~25[m]である。 2.帰還雷撃速度は上向き、下向きで速度の違いはみられなかった。しかし、上向き帰還雷撃を高度で2分割した時の帰還雷撃速度の結果から、接続点付近では接続点から離れるほど速くなる傾向があることが世界初めて見出した。 3.リーダ速度と雷撃間隔の関係は、雷撃間隔が長くなるほどリーダ速度は遅くなり、その間には比例関係があることが分かった。 4.帰還雷撃速度と雷撃間隔との間には特別な関係はなかった。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
地震の影響で新しい機器の作成に必要とする電子部品が最初遅れ気味だったが、後で挽回でき、予定通り、3台の高速カメラを現地に設置でき、期待していた雷のデータを取れた。
|
Strategy for Future Research Activity |
計画のどおり、これから観測データを確実に増やすと共に、観測できたデータを総合的に解析していく。
|
Research Products
(2 results)