2014 Fiscal Year Annual Research Report
大規模データ処理に向けたアルゴリズム設計理論の展開
Project/Area Number |
23500014
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Research Institution | Toyohashi University of Technology |
Principal Investigator |
藤戸 敏弘 豊橋技術科学大学, 工学(系)研究科(研究院), 教授 (00271073)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
藤原 洋志 信州大学, 工学部, 准教授 (80434893)
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Project Period (FY) |
2011-04-28 – 2015-03-31
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Keywords | 近似アルゴリズム / シュタイナー木問題 / 木被覆問題 / 辺支配集合問題 / 近似的最小最大関係 |
Outline of Annual Research Achievements |
1.ネットワーク上の最小シュタイナー木を計算する問題は,実用上重要なネットワーク最適化問題として広く知られているが,その計算困難性のため,近似アルゴリズムやヒューリスティックに関して盛んに研究されている.特に無向ネットワークにおいては,近似保証が継続的に改善され,現在,1.36以下となることがわかっている.それに対し,より一般的な有向ネットワークにおける近似保証は,長らくlog nの定数乗が可能と予想されながら,未だ実現していない.本研究では,log n倍近似が可能であると従来から知られていたネットワークのクラスを拡張し,擬二部グラフにおけるシュタイナー木問題や有向グラフ上の木被覆問題がO(log n)近似可能であることを示した. 2.グラフの辺支配集合問題を多重支配版に拡張したものを,b辺支配集合問題といい,各辺eはb(e)回以上支配される必要がある.本研究では,b(e)の最大値が2,もしくは3の場合に対し,b辺支配集合問題を2倍近似するアルゴリズムを設計し,近似保証を従来の8/3から改善した.更に,最小b辺支配集合数と局所最適なマッチングの大きさ,もしくは,線形計画緩和の最適地との間に,近似的な最小最大関係が成り立つことを示した.
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Research Products
(3 results)