2012 Fiscal Year Research-status Report
ゲーム情報学:And-Or木の探索とゲーム・パズルの難しさの研究
Project/Area Number |
23500037
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Research Institution | The University of Electro-Communications |
Principal Investigator |
岩田 茂樹 電気通信大学, 情報理工学(系)研究科, 教授 (80102028)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
笠井 琢美 電気通信大学, その他部局等, 名誉教授 (70027382)
武永 康彦 電気通信大学, 情報理工学(系)研究科, 准教授 (20236491)
伊藤 大雄 電気通信大学, 情報理工学(系)研究科, 教授 (50283487)
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Keywords | ゲーム情報学 / And-Or木 / ゲーム・パズルの複雑さ |
Research Abstract |
本研究は、ゲーム情報学全般にわたる研究のうち、(1) And-Or 木のコンピュータによる探索、と (2) ゲームやパズルの複雑さに関する研究を行うことを目的としている。 And-Or 木の探索については、本研究申請時に計画していた内容を少し修正し、探索を効率よく実施するためのデータ構造を検討した。And-Or 木の探索においては、一度計算した計算結果を、再び計算することのないように、ハッシュ表などにしまっておく。後に行う探索で同一データが現れるときには、このデータからの計算は行わずに、前もって計算した探索結果を参照することにより、探索に要する計算時間を短くする。本研究においてハッシュ表の新しいデータ構造を考案し、どの程度効率がよいかを調査した。現在、この内容を論文にまとめて、投稿準備中である。 ゲームやパズルの複雑さに関する研究では、いくつかの研究成果が得られ、論文が学術誌に掲載されたり、国際会議で発表した。これらは、海外の文献で複雑さが未解決、とされていた問題を解いたものや、新たなゲームの複雑さを明らかにした。 研究分担者の伊藤は、組合せパズルその他のアルゴリズムに関して、いくつかの研究成果を得た。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
本研究計画のうち、And-Or 木の探索に関する研究は、探索を効率よく行うためには、どのようなデータ構造を用いたらよいかを検討し、実行効率についての調査を行った。現在、論文投稿を準備中である。 ゲーム・パズルの複雑さを明らかにする研究では、いくつかの成果が得られ、論文を国際誌に掲載したり、国際会議で発表するなどを行った。 平成24年度中の研究計画達成度としては「おおむね順調」とする。And-Or 木の探索に関する研究では、探索を短い時間で行うための新たなデータ構造を考案した。一方、ゲーム・パズルの難しさに関する研究は、研究成果を発表でき、研究計画は順調に推移している、と総括することができる。
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Strategy for Future Research Activity |
And-Or 木の探索に関する研究では、探索を効率よく行うためのデータ構造を考案し、どの程度有効であるかを検証する。この検証は、理論的な計算に基ずく有効性の検証と、実際にプログラムを作成して有効であることを確かめる。ハッシュ表は探索の途中結果を格納するための表であるが、組合せゲームやパズルの探索においては、局面数が多くなり、通常のハッシュ表にすべてしまうことは不可能である。そのためハッシュ表に工夫を加え、効率があまり落ちないようなハッシュ表を考案する。 ゲーム・パズルの難しさを明らかにする研究では、平成24年度に引き続いて研究を実施し、さまざまなゲーム・パズルについて複雑さを明らかにする。複雑性の証明については、研究代表者らは多少の経験もあるので、何とか研究を進められるものと考えている。証明が困難なものもあるので、対象となるゲームやパズルを注意して選ぶ必要がある。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
該当なし
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Research Products
(10 results)
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[Presentation] Shikaku and Ripple effect are NP-complete2013
Author(s)
Yasuhiko Takenaga, Shintaro Aoyagi, Shigeki Iwata, and Takumi Kasai
Organizer
Forty-fourth Southeastern Conference on Combinatorics, Graph Thery and Computing
Place of Presentation
Florida Atlantic University, Boca Raton, Florida, USA
Year and Date
20130304-20130308
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