2012 Fiscal Year Research-status Report
クラウドコンピューティングを統合するソフトウェア開発方法論
Project/Area Number |
23500054
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Research Institution | Nanzan University |
Principal Investigator |
青山 幹雄 南山大学, 情報理工学部, 教授 (40278073)
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Keywords | ソフトウェア工学 / クラウドコンピューティング / サービス指向アーキテクチャ / ソフトウェアアーキテクチャ / 医療情報クラウド / 自動車テレマティックス |
Research Abstract |
クラウドコンピューティングによるシステム統合について,次の2つの課題に分けて研究を行った.これらの成果は国内外の会議等に論文として発表した. (1)クラウド上でのLinked Dataによる統合アーキテクチャとその評価に関する研究 クラウド統合技術としてLinked Dataに着目し,Linked Dataとサービスを融合するアーキテクチャLISA(Linked Service Architecture)を提案した.プロトタイプを実装し,提案アーキテクチャの妥当性を評価した.さらに,Linked DataとLISAを基礎として,大規模ソフトウェア開発プロジェクトにおける管理データを交換するためのオープンプラットフォーム PROMIS(PROject Management Information exchange Services architecture)を提案し,そのプロトタイプを開発した.実際のプロジェクト管理データを用いて,提案アーキテクチャの妥当性を確認している. (2)クラウドコンピューティングを基礎とするソフトウェア開発技術の研究 クラウドコンピューティングを基礎としてソフトウェアの開発技術の基盤技術に関して,次のテーマで研究を行った. 1)SLAの設計技術に関する研究: SLAの形式的な定義と選択に関する研究を行い,非機能要求からSLAの集合を導出する方法とその形式的定義を提案した.2)メタデータ駆動アーキテクチャによるクラウドサービスの可変性のモデル化方法を提案し,SaaSとして広く利用されているSalesforce.comを対象に提案方法を適用し,有効性を示した.3)クラウド統合の応用として医療情報クラウドに適用した.特に,SNSと健康管理サービスとの統合方法を提案し,プロトタイプにより評価した.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
当初の計画に沿って研究を進め,成果を論文として発表している. 特に,クラウドコンピューティングの分野は,研究の進展が急速であるため,グローバルな研究動向を考慮して,研究を進めている.そのため,今年度は,Linked Dataに着目し,クラウドコンピューティングを活かした新たなソフトウェアプラットフォームのアーキテクチャを提案し,プロトタイプにより評価を行っている.本研究の成果は研究室内に留まらず,国内の幾つかの企業において実証実験にも取り組んでいる. また,クラウドコンピューティングを基盤とするソフトウェアの開発のための基盤技術の研究にも取り組み,SLA設計,メタデータ駆動アーキテクチャにおいて,新たな知見を得ている.
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Strategy for Future Research Activity |
当初の計画に基づき,クラウドコンピューティングを基礎とするサービス連携の設計方法とその妥当性をプロトタイプにより検証する.さらに,平成24年度の研究から得られた知見を活かし,SLAの保証などの品質を考慮した統合についても取り組む.特に,クラウドコンピューティングは研究が急速に進展している分野であり,国際的な研究動向を踏まえて研究課題を設定して取り組む.
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
該当なし
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Research Products
(20 results)