2013 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
23500153
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Research Institution | The Open University of Japan |
Principal Investigator |
黒須 正明 放送大学, 教養学部, 教授 (30283328)
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Keywords | ユーザエクスペリエンス / 経験工学 / 客観的品質特性 / 主観的品質特性 / 意味性 / 人工物発達学 |
Research Abstract |
UXについては、ISO9241-210にも定義されているが、関係者に実質的に影響力のあるのは2012年に発行されたUX白書である。そこでは、UXについて①主観的なものであること、②事前から事後に至るタイムスパンが重要であること、などが指摘されている。申請者は、この白書を参考にしながらも、2011年度には目標達成に関してGOB (Goal Oriented Behavior), POB (Process Oriented Behavior), SOB (State Oriented Behavior)という行動パターンの区別を行った。2012年度にはHassenzahlのpragmatic attributesとhedonic attributesという考え方を参考にして、品質特性と感性特性を区別し、さらにオリジナルな特性として意味性を位置づけた。またUXの概念を拡張して製品というハードウェアやソフトウェアだけでなく、サービスというヒューマンウェアをも含めることとし、後者の場合にはユーザという表現は不適切であることもあって、UXからUを取り、経験工学(Experience Engineering)の概念枠を提唱した。2013年度には、品質特性と感性特性を客観的品質特性と主観的品質特性と言い換え、特に主観的品質特性に関する表現用語の分析を行い、また意味性についての考察を深め、以前提唱した人工物発達学(ADA: Artifact Development Analysis)が意味性を見いだす上で重要であることを指摘した。 こうした経緯を経て、意味性、客観的品質特性、主観的品質特性という三軸から構成される概念として経験(experience)を位置づけ、それぞれの評価指標を整備した。
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Research Products
(7 results)